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妻に薬盛りネットで募った男らにレイプさせた夫、9月に初公判 仏

AFPBB News 2024年8月31日 15時6分

【AFP=時事】フランス南部アビニョン(Avignon)で9月2日、強い鎮静剤で妻の意識を失わせてインターネットで募った男数十人にレイプさせたとして起訴された仏電力大手EDFの元従業員ドミニク・P(Dominique P.)被告(71)の公判が始まる。事件は全仏を震撼(しんかん)させた。


 本件では、主犯のドミニク被告の他に50人が同被告の妻をレイプした罪に問われている。


 妻の代理人弁護士アントワーヌ・カミュ(Antoine Camus)氏は裁判について、現在70代で氏名非公表を望んでいる妻にとって「過酷な試練」になるだろうと指摘。


 AFPの取材に対し、「彼女は事件後かなりたってから初めて、10年以上にわたって受け続けたレイプの苦難に耐えなければならない」と語った。妻はレイプの「記憶がなく」、2020年になって初めて自分がレイプされていたことを知ったという。


 妻は非公開審理を求めることもできたが、そうしなかった。被告らも非公開審理を望んでいたからだという。


 カミュ氏は「彼女は加害者らと夫と向き合う決意を固めている。彼女は50年以上連れ添った夫のことを、68歳になるまで何も分かっていなかった」と語った。


 事件発覚のきっかけは、2020年9月にドミニク被告がショッピングセンターで3人の女性のスカートの中を盗撮しているところを警備員に見つかったことだった。


 警察がドミニク被告のパソコンを調べたところ、妻の写真と動画数千点が見つかった。妻は明らかに意識がなく、ほとんどは胎児のような姿勢で体を折り曲げていた。


 これらの画像は、アビニョンから33キロほど離れた人口6000人の村マザン(Mazan)にあるドミニク被告夫婦の自宅でのレイプ数十件の場面を撮影した時のものとみられている。




■加害者には「家庭的な父親」も


 捜査当局は「coco.fr」呼ばれるサイトで、ドミニク被告が自宅での妻との性行為の参加者を勧誘するチャットログも発見した。このサイトは警察によって閉鎖された。


 警察は、計92回のレイプが行われ、72人の男が関与したことを確認。うち計51人の身元を特定している。


 ドミニク被告は、妻に強い鎮静剤、主に抗不安薬のテメスタを投与したと自供した。


 レイプはドミニク被告夫婦がパリ近郊で暮らしていた2011年に始まり、2年後にマザンに引っ越した後も続いた。


 ドミニク被告はネットで募った男らに、レイプの最中に妻が目を覚まさないよう、妻に手を触れる前に両手を温めるなど、細かく指示。臭いが残るためアフターシェーブローションやたばこを禁じ、寝室に衣服を残し忘れないようキッチンで服を脱ぐよう指図していた。


 検察によると、ドミニク被告もレイプに加わってその場面を撮影。下劣な言葉を言うよう男らをけしかけていた。


 金銭のやりとりはなかった。


 レイプに加わった男たちの年齢は21~68歳。職業はフォークリフト運転士や消防士、社長、ジャーナリストなど。独身者から既婚者、離婚経験者までさまざまで、既婚者の中には周囲に家庭的な父親として知られる男らもいた。


 ほとんどは1回だけの参加だったが、中には6回レイプに加わった男もいる。

【翻訳編集】AFPBB News

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