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ナスララ師殺害、中東情勢への影響懸念 主要国「即時停戦」を、米は「支持」表明

AFPBB News 2024年9月29日 12時5分

【AFP=時事】レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラ(Hezbollah)の最高指導者ハッサン・ナスララ(Hassan Nasrallah)師が27日、イスラエル軍の空爆で殺害された。一部主要国は、中東地域での全面戦争への懸念が高まる中、今後の情勢に及ぼす影響を懸念している。各国・機関の反応をまとめた。


■イラン


 イラン学生通信(ISNA)によると、モハマド・レザ・アレフ(Mohammad Reza Aref)第1副大統領は、ナスララ師の死がイスラエルに「破滅をもたらす」と警告した。


 最高指導者アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師は、5日間の喪に服すと発表した。


■米国


 ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は、ナスララ師の殺害は「数千人の米国人、イスラエル人、レバノン市民を含む多くの犠牲者を出したことに対する正当な措置」だとコメント。米政府は「イランが支援するテロリスト集団」に対するイスラエルの自衛権を支持するとした上で、中東地域における米軍の「防衛態勢」が「さらに強化される」と声明で述べた。


■ロシア


 ロシア外務省は「イスラエルによる新たな政治的暗殺を断固として非難する」とし、レバノンにおける軍事行動の「即時停止」を求めた。


■英国


 デービッド・ラミー(David Lammy)外相は、レバノン首相と会談したとX(旧ツイッター)に投稿。「流血を終わらせるには即時停戦が必要との点で一致した。外交的解決こそがレバノンとイスラエルの人々の安全と安定を回復する唯一の方法だ」と語った。


■フランス


 ジャンノエル・バロ(Jean-Noel Barrot)外相は、イスラエルに対し「レバノンでの攻撃を直ちに停止する」よう呼び掛けるとともに、レバノンでのいかなる地上作戦にも反対すると述べた。その上で、「ヒズボラやイランなど他の勢力に対し、さらなる不安定化や地域の紛争につながり得るいかなる行動も控えるよう求める」と述べた。


■国連(UN)


 アントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は、「過去24時間にベイルートで起きた劇的な事態のエスカレーションに深刻な懸念」を表明した。


■イスラム組織ハマス(Hamas)


 パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)でイスラエルとの戦闘を続けるハマスは、ナスララ師の殺害を「卑劣なテロ行為」と呼び、「この野蛮なシオニストの侵略と住宅への攻撃を最も強い言葉で非難する」とした。

【翻訳編集】AFPBB News

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