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ゼレンスキー氏の核武装発言は「危険な挑発」 プーチン氏

AFPBB News 2024年10月19日 10時30分

【AFP=時事】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は18日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領が北大西洋条約機構(NATO)に加盟できなければ核武装する可能性を示唆したことについて、「危険な挑発」だと非難した。


 ゼレンスキー氏は17日、欧州連合(EU)首脳会議で、「ウクライナは自衛のための核兵器を保有するか、何らかの同盟を結ぶ必要がある」と述べた。


 これに対しプーチン氏は、新興5か国(BRICS)の記者らとの会合で、「危険な挑発だ」「この方向に一歩でも踏み込めば、相応の対応に直面するだろう」と警告。


「現代世界で、核兵器の製造は難しいことではない」「今のウクライナにできるかどうかは分からない。今のウクライナにとってはそれほど簡単ではないが、一般論として大きな困難はない」との認識を示した。


 ゼレンスキー氏は18日、テレビ放映されたインタビューで自身の発言について、「(ウクライナとしては)世界に対する脅威や核兵器を生み出すつもりはなかった」と釈明。


 ソ連崩壊後にウクライナが核兵器を放棄したことについて、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領と交わした会話に言及したものだったと述べた。


 ウクライナは1991年のソ連崩壊に伴い、世界第3位の核兵器保有国となった。だがその3年後、ロシアと米国に安全保障を確約され、核兵器を放棄。ブダペスト覚書(Budapest Memorandum)として知られるこの安全保障は、署名国がウクライナおよびその他の旧ソ連構成国の領土保全と独立を尊重することを求めている。


 ゼレンスキー氏は18日、ウクライナはブダペスト覚書に基づき核兵器を放棄したにもかかわらず、安全保障も領土保全も得られていないと訴えた。


 さらに、ウクライナは核の傘を取り戻そうとしているわけではなく、NATO加盟を望んでいると主張。


「われわれは平和国家だ。現在ではNATOがどんな兵器よりも優れている。特にこのような脅威となる兵器(核兵器)よりも」と訴えた。

【翻訳編集】AFPBB News

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