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イスラエル「集団殺害」の「証拠」提出 南ア、国際司法裁に

AFPBB News 2024年10月29日 13時10分

【AFP=時事】イスラエルがパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で「ジェノサイド(集団殺害)」を行っているとして国際司法裁判所(ICJ)に提訴している南アフリカがこのほど、「証拠」を提出した。同国大統領府が28日、明らかにした。


 南ア大統領府は声明で、「この文書には、イスラエル政府がいかに、ガザに住むパレスチナ人の破滅を促進し、ジェノサイド条約に違反したかを示す証拠が含まれている」と述べた。イスラエルは南アの主張を強く否定している。


 オランダ・ハーグ(Hague)に拠点を置くICJの職員は28日、南アから文書を受け取ったことを認めたが、それ以上の説明は差し控えるとした。


 南ア大統領府は、提出した証拠からは「イスラエルがジェノサイドをあおる行為を防止しなかったこと、ジェノサイド自体を防止しなかったこと、そしてジェノサイドをあおり実行する者を罰しなかったことから、イスラエルのジェノサイド行為の根底には、明確な意図があることが分かる」としている。


 南アフリカがICJに提出した、イスラエルが犯したとされる違反内容を詳細に示した文書は「メモリアル」と呼ばれており、「750ページ超のテキストに加え、裏付けとなる物証と4000ページ超の付属書類」から成る。一般には公開されない。


 南アフリカは昨年12月、ガザ侵攻が1948年の国連(UN)のジェノサイド条約に違反しているとして、ICJに提訴した。

 

 スペイン、ボリビア、コロンビア、メキシコ、トルコ、チリ、リビアなど、複数の国が訴訟に賛同している。


 ICJの判決には法的拘束力があるが、執行機関や具体的な手段はない。


 イスラム組織ハマス(Hamas)が支配する地域の保健当局のデータによれば、イスラエルの攻撃で死亡したパレスチナ人は少なくとも4万3020人に上り、民間人が大多数を占める。国連は、保健当局の統計は信頼できるとしている。

【翻訳編集】AFPBB News

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