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韓国野党、尹大統領に辞任要求 同盟諸国も「非常戒厳」に衝撃

AFPBB News 2024年12月4日 15時42分

【AFP=時事】韓国で4日、前日に宣布した「非常戒厳」を解除した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の辞任を要求する声が高まっている。尹氏は、「反国家勢力を一挙に撲滅」するためと称して「非常戒厳」を宣布し、その後、国会で解除を要求する決議案が可決されたのを受けて数時間後に解除した。

およそ40年ぶりに非常戒厳が宣言された今回の事態は、現代韓国の民主主義史上最大の混乱を招き、同盟諸国にも衝撃を与えている。

国会の過半数を握る最大野党「共に民主党」は、尹氏の即時辞任を要求。内乱罪で告発し、弾劾手続きを進め、国防相らも対象にすると表明している。

尹氏を擁する与党・国民の力の代表も、「悲劇的」な試みだとし、関係者の責任追及を求めた。

尹氏の側近らは4日、非常戒厳の宣布を受けて一斉に辞意を表明している。

主要同盟国の米国は、非常戒厳を宣布する予定について尹氏側から事前に連絡を受けていなかったとしている。その上でアントニー・ブリンケン国務長官は、「尹大統領が非常戒厳令を解除すると発表したことを歓迎する」と述べた。

日本政府は「特段の関心を持って、事態を注視する」と表明した。

朝鮮半島問題を研究するノルウェー・オスロ大学のウラジミール・ティホノフ教授はAFPに対し、尹氏による非常戒厳の宣布は「歴史を巻き戻そうとする試み」だと指摘。

「尹氏はもはや、韓国の市民社会から正当な大統領として認識されないだろう」との見方を示した。

【翻訳編集】AFPBB News

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