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ウクライナ軍に虐待スキャンダル、隠蔽疑惑の旅団長を拘束

AFPBB News 2024年12月20日 11時34分

【AFP=時事】ウクライナは19日、部下への虐待と汚職、事件隠蔽(いんぺい)の疑いで、第211ポンツーン橋旅団の指揮官を拘束した。ロシアによる全面侵攻開始から3年近くが経過する中、この事件は注目を集め、国民の怒りを呼んでいる。

これに先立ちメディアは、同旅団のオレグ・ポベレジニュク旅団長が部下に自宅の建設を強要するなど職権を乱用した疑いがあると報じていた。

ウクライナでは長年、軍内の汚職疑惑が問題となっており、ニュースサイト「ウクラインスカ・プラウダ(ウクライナの真実)」が今週本件について報じると、世論の怒りを呼んだ。

検察は「裁判所が第211ポンツーン橋旅団指揮官の勾留を決定した」と発表。ポベレジニュク旅団長は今週、職権乱用罪で起訴された。

検察は17日、「2023年秋、彼が部下4人に対し、戦闘地域での任務に就かせる代わりに自宅の建設に従事させていたことが立証された」と述べた。

兵士たちは給与と戦闘手当として計100万フリブナ(約370万円)を受け取ったという。

またウクラインスカ・プラウダによれば旅団長は、他の兵士を虐待し金銭をゆすり取ったとされる名付け子をかばい、事件を隠蔽した。この報道には、木製の十字架に縛り付けられた兵士の前で、ポーズを取る男性の写真が付されていた。

この報道も激しい怒りを巻き起こし、当局が即座に介入。調査が行われる間、旅団長は停職処分となった。

ウクライナ最高会議(議会)人権委員会のドミトロ・ルビネツ氏は、旅団長の疑惑について「恥ずべき」行為だと非難した。

3年近くに及ぶロシアとの戦いの中で、ウクライナでは注目を集めたいくつかの横領・汚職疑惑が国を揺るがし、高官の解任や逮捕につながっている。

【翻訳編集】AFPBB News

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