【AFP=時事】米国の公衆衛生政策を統括する保健福祉省(HHS)のビベック・マーシー医務総監は3日、アルコール飲料に発がんリスクがあるという健康警告表示を義務化するべきだと勧奨し、一日の適量に関する現行基準についても見直しを求めた。
マーシー氏は議会で、「アルコールは、がんの発生要因としては既知で予防可能であり、米国内では年間約10万件のがん症例と2万件のがん死亡事例の原因となっている」と指摘。
飲酒運転による年間の交通事故死約1万3500件を上回るとした上で、「しかしながら、国民の大多数はアルコールの発がんリスクを認識していない」と付け加え、社会啓発を直ちに行う必要性を訴えた。
アルコール摂取は、乳がん、大腸がん、肝臓がん、口腔がん、咽頭がん、食道がん、喉頭がんを含む少なくとも7種類のがんのリスクを高める。乳がんだけでも、飲酒が原因とされる症例は全体の16.4%を占めている。
一方で、社会での認識は大きく遅れている。米国民を対象とした2019年の調査では、発がん性リスクがあるのを知っていると答えた割合は放射線被ばくは91%、喫煙は89%、アスベストばく露は81%、肥満は53%だったのに対し、飲酒は45%にとどまった。
米国のガイドラインでは、アルコール摂取量をビール(1杯約355ミリリットル)に換算した場合、適度な飲酒量として男性は一日2杯、女性は1杯までとされている。だが、米国で毎年アルコールに関連したがんで亡くなる人の17%は、この範囲内で飲酒しており、マーシー氏はガイドラインの見直しも求めている。
【翻訳編集】AFPBB News
マーシー氏は議会で、「アルコールは、がんの発生要因としては既知で予防可能であり、米国内では年間約10万件のがん症例と2万件のがん死亡事例の原因となっている」と指摘。
飲酒運転による年間の交通事故死約1万3500件を上回るとした上で、「しかしながら、国民の大多数はアルコールの発がんリスクを認識していない」と付け加え、社会啓発を直ちに行う必要性を訴えた。
アルコール摂取は、乳がん、大腸がん、肝臓がん、口腔がん、咽頭がん、食道がん、喉頭がんを含む少なくとも7種類のがんのリスクを高める。乳がんだけでも、飲酒が原因とされる症例は全体の16.4%を占めている。
一方で、社会での認識は大きく遅れている。米国民を対象とした2019年の調査では、発がん性リスクがあるのを知っていると答えた割合は放射線被ばくは91%、喫煙は89%、アスベストばく露は81%、肥満は53%だったのに対し、飲酒は45%にとどまった。
米国のガイドラインでは、アルコール摂取量をビール(1杯約355ミリリットル)に換算した場合、適度な飲酒量として男性は一日2杯、女性は1杯までとされている。だが、米国で毎年アルコールに関連したがんで亡くなる人の17%は、この範囲内で飲酒しており、マーシー氏はガイドラインの見直しも求めている。
【翻訳編集】AFPBB News