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ウクライナ、北朝鮮兵とみられる捕虜2人取り調べ

AFPBB News 2025年1月12日 11時39分

【AFP=時事】ウクライナは11日、軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州でロシアのために戦っていた北朝鮮人とみられる負傷兵2人を捕虜にし、取り調べを行っていると発表した。

ウォロディミル・ゼレンスキー大統領はソーシャルメディアに「わが兵士がクルスクで北朝鮮兵を捕らえた」と投稿。2人は負傷していたが生き延び、首都キーウに移送後、ウクライナ保安局(SBU)の事情聴取を受けていると明らかにした。

ウクライナ政府は2人が北朝鮮人であるという直接的な証拠を示していないため、AFPは2人の国籍を確認できていない。

ウクライナの発表に対し、ロシアと北朝鮮はこれまでのところ反応していない。

SBUは、病院のベッド上の男性2人を映した動画を公開した。1人は両手に包帯を巻かれ、もう1人は顎に包帯を巻かれている。拘置所の医師によると、1人目は足も骨折している。

ウクライナは捕虜の音声記録を公開していないが、韓国の国家情報院(NIS)と協力して、同国の通訳を介して取り調べを行っていると明らかにした。

ゼレンスキー氏は11日、「北朝鮮という他国が戦争に参加している証拠」を隠すためにロシアと北朝鮮の兵士が「負傷兵を殺している」と指摘し、北朝鮮人を捕虜にするのは難しいと述べた。

SBUによると、捕虜の1人は「他人名義で発行された」ロシア軍の身分証明書を持っていた。証明書はモンゴルに接するロシアのトゥワ共和国出身の26歳の男性のものだった。

ウクライナは、ロシアがトゥワのような少数民族が多い地域の偽の身分証明書を与えることで、北朝鮮兵の出自を隠蔽(いんぺい)していると主張している。

SBUによると、この捕虜は2024年秋にロシアでトゥワの身分証明書を受け取ったと語り、同時期に北朝鮮の戦闘部隊がロシアの部隊と「1週間の相互運用訓練」を行ったと供述した。

また、「訓練に行くと思っていた。ウクライナとの戦争に行くとは思っていなかった」と話した。この捕虜は05年生まれで、21年から北朝鮮軍に所属するライフル兵だという。

もう1人の捕虜は顎の負傷のため筆談で取り調べに応じた。SBUによると、証明書などは携帯していなかった。1999年生まれで、2016年入隊の前哨狙撃兵だという。

2人はウクライナ軍の特殊部隊と空挺(くうてい)部隊によって別々に捕らえられた。

【翻訳編集】AFPBB News

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