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タイ首相、危うく成り済まし詐欺の被害に 外国首脳に模したAI音声で電話

AFPBB News 2025年1月16日 18時36分

【AFP=時事】タイのペートンタン・シナワット首相(38)は15日、人工知能(AI)を使って外国の首脳の声を模倣した電話詐欺の被害に遭いかけたことを明かした。

通信事業で財を成したタクシン・シナワット元首相の次女であるペートンタン氏は、名前は伏せつつ、よく知られた首脳にそっくりな声でボイスメッセージを受け取ったと説明。

「私に会って、一緒に仕事をするのを楽しみにしていると言われた」と話した。

夜中に再び同じ番号から電話がかかってきたが応対できず、翌日、新たなボイスメッセージが届いた時に疑念を抱いた。

「タイは東南アジア諸国連合(ASEAN)の中でまだ寄付をしていない唯一の国だと言われ、それを聞いた時におかしいと思った」

直後に、タイ国外の銀行口座に送金を求めるテキストメッセージが届いたことから、疑念は確信に変わったという。

タイでは電話を使った特殊詐欺が横行しており、警察官、政府関係者、銀行員などを装い、最初の接触には、しばしば自動化された「ロボコール」が使用される。

ペートンタン氏は先週、タイの反汚職委員会に4億ドル(約620億円)以上の資産を申告したばかり。

父親のタクシン元首相は、かつて英国のサッカークラブ、マンチェスター・シティを所有し、フォーブスによると21億ドル(約3300億円)の純資産を持つなど、タイで10番目に裕福な人物として知られる。

【翻訳編集】AFPBB News

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