「オージー・トランプ」に改名 豪政治家、左翼のナンセンスを批判

【AFP＝時事】オーストラリアの西オーストラリア州議会の無所属議員（53）が、ドナルド・トランプ米大統領にあやかって名前を「オージー」こと「オースティン（オージー）・レッツ・トランプ」に改名した。ウォーキズム（社会問題に高い意識を持つよう呼び掛ける主張）を掲げる左翼のナンセンスを批判するためだとしている。

旧名のベン・ドーキンスから改名したトランプ議員は、新しい名前が記された1月29日付の公式登録書類の写真をソーシャルメディアで公開した。

西オーストラリア州議会のウェブサイトにも、「オージー・トランプ」と新しい名前で記載されている。

トランプ議員は新しい名前について、ファーストネームはオーストラリアンフットボールの元選手オースティン（オージー）・ジョーンズさんにあやかったもので、ラストネームはトランプ米大統領に敬意を表したものだと説明。

また改名の狙いは、同州議会で政治的多様性が欠けていることに抗議するためだとし、同州議会ではほとんどの議員が中道左派・労働党に所属しており、改革案が精査されることなく通過していると指摘した。

「（米大統領の）トランプ氏のアプローチのすべてというわけではないが、その多くには価値がある。彼は政府の浪費や、国民の意に反する政府の決定や行動を指摘しており、それに長（た）けている。いわゆる意識高い系左翼のナンセンスを批判するのが得意だ」と述べた。

トランプ議員はトランプ米大統領から声がかかることを期待しているが、連絡はまだない。

元の名前に戻す予定もないという。

西オーストラリア州のロジャー・クック首相は6日、トランプ議員の「売名」行為に「言葉を失った」と述べた。

トランプ議員は2023年、接近禁止命令に違反して親族に「感情を巧みに操る」メールを送ったと裁判所に判断され、当時所属していた中道左派の州政与党、労働党を除名された。

2024年には反移民を掲げる極右政党「ワン・ネイション」に短期間所属していたが、公認を得られなかったために離党した。

トランプ議員は、3月に行われる西オーストラリア州議会選に無所属で立候補している。

【翻訳編集】AFPBB News