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『Ultraman: Rising』に「ウルトラマンティガ」の影響あり!日本でキャストとも対面、監督コンビが明かす

シネマトゥデイ 映画情報 2024年6月29日 9時30分

 Netflix映画『Ultraman: Rising』(全世界独占配信中)の監督・脚本を務めたシャノン・ティンドルと、共同監督のジョン・アオシマがリモートインタビューに応じ、ウルトラマンとの出会いや好きなシリーズ作品について語った。

 シャノン監督がウルトラマンと初めて出会ったのは5歳の時だった。「私が育ったアメリカ・ケンタッキー州のローカル局で放送されていて、毎週土曜日の午後に父と一緒に観ていました。当時は玩具もなかったので、ウルトラマンが日本やアジアで人気のヒーローだとは想像がつきませんでした」

 その後、一度シリーズを離れてしまったというシャノン監督だが、ロサンゼルスに引っ越した1997年に「ウルトラマンティガ」と出会い、彼のウルトラマン熱が再燃した。「『ティガ』をきっかけにウルトラマンの歴史について学び始めました。日本やアジア各国での人気ぶりを知ったことで、ウルトラマンとのつながりが再び芽生え、子供の時にはできなかった玩具を集めたりしました」

 一方で日本生まれのジョン監督は、鳥山明の人気漫画「Dr.スランプ」をきっかけにウルトラマンの存在を知ったという。「漫画を読んでいくうちに、『ウルトラマンって何者だ?』と思いはじめたんです。その後、兄弟そろってテレビでウルトラマンを観て、一緒にウルトラマンごっこをするくらい熱中していました」

 1980年代にアメリカへと渡ったジョン監督は、カリフォルニア芸術大学でシャノン監督と出会う。二人を結びつけたのも、やはりウルトラマンだった。「シャノンが日本のカルチャーに対する愛を語る中で、ウルトラマンが人生の一部だと話していたんです。『アメリカでもウルトラマンが観られるの?』という驚きと同時に、幼少期の思い出が蘇ってきました。私たちが今こうして『ウルトラマン』作品を製作している状況が夢のようです」

 シャノン監督が大好きな「ウルトラマンティガ」は、『Ultraman: Rising』に影響を与えたシリーズでもあるという。「『ティガ』に登場するイルマ隊長のバックストーリーは、(主人公)サトウ・ケンの物語に影響を与えています」。さらにシャノン監督とジョン監督は、2019年に開催された円谷プロダクション史上最大のファンイベント「TSUBURAYA CONVENTION」で、当時イベントに登壇していた高樹澪(イルマ隊長役)ら「ティガ」のキャストと対面しており、シャノン監督は「最高の瞬間でした」と当時を振り返った。

 近年のウルトラマンシリーズは、日本と同時期に海外でも放送・配信されており、世界でのウルトラマン人気はさらに高まっている。ジョン監督は、アメリカで行われた「アニメ・エキスポ」で本作を紹介した際に、海外での人気の高さを実感したという。「ラインナップ発表で『Ultraman: Rising』を紹介した時に、たくさんの現地ファンが駆けつけてくれました。ローカル局で放送されているシリーズ作品を観てファンになった方も多く、ファンダムが形成されていることにも感動しました」

 シャノン監督も続けて、ポップカルチャーの祭典「コミコン」での盛り上がりについて言及。「バンダイがウルトラマンの巨大なブースを設けており、2メートル近いウルトラマン(Bタイプ)の立像も見かけました。たくさんの人がブースを訪れて、ウルトラマンで盛り上がっている姿を見て、とても嬉しくなりました。こちらでは長い間見られなかった光景だからです」と感慨深げに語っていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

Netflix映画『Ultraman: Rising』全世界独占配信中

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