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「ザ☆ウルトラマン」「ウルトラマン80」45周年!声優&キャストがウルサマで一夜限りの再集結

シネマトゥデイ 映画情報 2024年8月2日 14時26分

 今年放送45周年を迎えるアニメ「ザ☆ウルトラマン」(1979~1980)と、2025年に放送45周年を迎える「ウルトラマン80」(1980~1981)のSPイベント「ザ☆ウルトラマン&ウルトラマン80 45thスペシャルナイト」が1日、東京・池袋で開催中の「ウルトラヒーローズEXPO2024 サマーフェスティバル IN 池袋・サンシャインシティ」で行われた。一夜限りのイベントには、当時の声優&キャストが再集結し、作品の魅力や思い出のエピソードを語り合った。

 イベントは「ザ☆ウルトラマン」「ウルトラマン80」の二部構成で、まずは「ザ☆ウルトラマン」から科学警備隊の紅一点・星川ムツミ隊員の声を演じた島本須美、2代目隊長のゴンドウ大介の声を演じた柴田秀勝が登壇した。島本は「大先輩に囲まれて学ぶことが多く、とても楽しい収録でした」と当時を振り返り、柴田も「アニメはいくつかやっていたけど、だいたい悪い役ばかりだったんです。ウルトラマンで“キャップやれ”と言われて最初は戸惑いました」と続く。さらに柴田は、「だいたいアニメーションのアフレコは全体像が分からないままやらされるから、想像力がないとできないけど、ウルトラマンは実写でなんとなく知っていたから要領は掴めました」と述懐した。

 話題は共演者との思い出にも及び、島本は科学警備隊のマスコット怪獣・ピグの声を演じた滝口順平を挙げ、収録の合間に周囲を気にしながらも、本気で声を出して練習していた滝口に、ベテランだからと過信しないその姿勢には大いに影響を受けたという。一方、柴田は「言葉尻の発音がとにかくキレイ。だから相手役をやると困っちゃってね」とウルトラマンジョーニアスに変身する主人公・ヒカリ超一郎の声を演じた富山敬の若くして没した才能を惜しんだ。

 続いて、来年放送45周年を迎える「ウルトラマン80」から、ウルトラマン80に変身する主人公・矢的猛役の長谷川初範、城野エミ隊員役の石田えり、ウルトラの女戦士・ユリアンに変身する星涼子役の萩原佐代子の3名が登壇。会場の熱気に圧倒された石田は「温かくて故郷に帰って来たみたい!」とファンに応え、長谷川は会場からの「矢的先生!」の熱いコールを受け、俳優としてスタートしたばかりの頃に演じた矢的猛役について、「当時の自分は、とても素朴過ぎるけど、素朴さというのは一回なくすとすごく寂しい。擦れてしまうんです」とまるで矢的先生かのように優しく語りかけ、会場のファンの多くがこれに聴き入った。

 第42話「ウルトラの星から飛んで来た女戦士」からの出演となった萩原は、当時明かせなかったエピソードとして、石田の大ファンだったことを45年ぶりに告白。石田の主演映画『翼は心につけて』(1978)を観ていたほか、グラビアが掲載されていた雑誌「GORO」も買うほどの熱の入れようで、「本当に夢のようで、だから(ファンでいるのを)我慢しているのが辛くて、それこそ過呼吸になりそうなほどでした」とガチ勢っぷりを披露した。また、長谷川は初期の「学校編」が突如終了したことについて「先生役が名残惜しかった」と振り返りつつも、後の「ウルトラマンメビウス」(2006)の第41話「思い出の先生」で再び矢的猛を演じたことを挙げ、「(劇中、桜ケ丘中学の)同窓会をしていただき、決着を付けることができました。ああいう回を作っていただき、有難かったですね」と感慨をあらわにした。

 長谷川と石田は、この日45年ぶりの再会であったが「長谷川くんは当時と変わらないですよね」と「くん付け」で呼び、長谷川が思わず照れ笑いを浮かべる一幕もあった。そのやりとりが物語るように当時のUGM隊員同士はとても仲が良かったといい、しばしばご飯を食べながら熱く語り合ったとのこと。長谷川が、コクピットの場面でサングラスをかけたいとみんなで話して、監督に提案したものの却下された話を披露すると、石田が「サングラスの話、思い出したけど、さすがにそれは無理だと私は思っていた」と突っ込み、長谷川が「いや、あの当時、アメリカのすごい映画をいっぱい観ていたから、俳優たちとしてそこに近付ける芝居をしたかったんだよ」と返すと、石田が「45年経っても熱いよね!」と壇上で息の合った掛け合いを繰り広げた。

 イベントの最後には、萩原は「この作品への出演は人生の最大の贈り物でした」と思いを明かし、石田は「45年経っても本当に素直な青春のような二人に挟まれて恥ずかしいです(笑)。また心を入れ替えて頑張りたいと思います!」と会場を沸かし、長谷川は「『ウルトラマン80』が新しい世代の方に届くようになって嬉しい限りです。この作品の怪獣は、人間の悪い想念から生まれる設定でしたが、観てくださった方が何に共鳴したかというと、そこにあると思うんです。ここにいるひとりひとりが悪いことを考えず、自分の良いこと、前向きなこと、明るいこと、人を褒めること、そういうことをやってくれたら、皆さんも『宇宙の星の人』です!」とファンに向けて粋なメッセージを送った。(取材・文:トヨタトモヒサ)

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