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「虎に翼」脚本家・吉田恵里香、朝ドラ脱稿後の心境を語る「もうワンクールくらいあってもよかった」

シネマトゥデイ 映画情報 2024年9月15日 12時5分

 伊藤沙莉が主演を務める連続テレビ小説「虎に翼」(NHK総合・月~土、午前8時~ほか ※土曜日は1週間の振り返り)の脚本を担当した吉田恵里香が、同作脱稿後の心境を明かした。

 朝ドラ・110作目の「虎に翼」は、女性法律家の先駆者である三淵嘉子さんをモデルとしたオリジナルストーリー。日本初の女性弁護士の一人で後に裁判官となった主人公・佐田寅子が、困難な時代に道なき道を切り開き、迷える子どもや追いつめられた女性たちを救っていく姿を描く。

 向田邦子賞を受賞したNHKよるドラ「恋せぬふたり」など、これまでもNHKでの作品を何作か手掛けてきたが、朝ドラの脚本を担当するのは初めてだった吉田。すでに本ドラマの脚本を書き終えたことを報告し、脱稿の心境を問われると、「後半の脚本を執筆している時から、『もう終わってしまうな』っていう気持ちがすごくありました」と語る。「『終わらないでほしいな』という気持ちと、いろんなスケジュールがある中、『やっと最後まで書ききった』という思いもあって……。でも、最後まで楽しく書けました。役者さん、スタッフさん含め、すごく恵まれた環境だったと思います」と執筆期間を振り返る。

 一方で、「もうワンクールくらいあってもよかったなって……」と本作に書ききれなかった部分があったことも明かす。「やりきって満足して、出し切った気持ちはあるんですが、やれなかったこと、扱いがもう少し多いほうが良かったと思う部分とか、『あの人のこと、もう少し深掘りできたな』と思うような部分もすごくありました。あと半年、あと3か月くらいあってもよかったなって」と本作の終了を惜しむ。

 では、もうワンクールあった場合、どんなテーマを書きたかったのだろう。「一人一人のやれなかったエピソードがたくさんあったんです。1週目、2週目に出て来た人がどうなったかとか。でもそこまでいけなかったんです。最終回としての満足度はもちろんあるんですけど、『あの人は今』みたいなのをもう少し入れたかったし、女子部時代で入れたかったエピソードを回想に入れられるかなと思ったりもしていたのに、結局できなかった。お話がぎゅうぎゅうだったんです。それも『虎に翼』らしいかなと思っています」としみじみと話す。

 「虎に翼」終了後の願いを聞かれると、「また朝ドラをやることですかね」と即答する。「朝ドラのオファーが早いうちに来ることを願っています。こんな風に記者のみなさんに取材を組んでもらえたということは(本ドラマは)何かしら意味があったことなんだと思っているんです。みなさんには本当に感謝していますし、放送はまだ少し続きますが最後までお願いします」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)

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