吉高由里子が紫式部（まひろ）役で主演を務める大河ドラマ「光る君へ」（NHK総合・日曜午後8時～ほか）の25日放送・第32回は、まひろに大きな転機が訪れる展開となり、父・為時（岸谷五朗）のある言葉に感涙する視聴者が続出した（※一部ネタバレあり）。
第32回「誰がために書く」では、左大臣・藤原道長（柄本佑）の思惑通り、一条天皇（塩野瑛久）がまひろの書いた物語に興味を示したことから、まひろに転機が。道長は一条天皇が物語の続きを読むために娘の彰子（見上愛）が暮らす藤壺にわたることを目的に、まひろに藤壺で女房として働きながら執筆することを提案。まひろは娘の賢子（福元愛悠）のこともあり、道長の提案に戸惑うが、そんなまひろの背中を押したのが父・為時だった。
～以下、第32回のネタバレを含みます～
まひろの出仕話に賢子はやはり「母上はわたしが嫌いなの？」「大好きならなぜ内裏に行くの？」とショックを受けるも、悩んだ末に出仕の決意をするまひろ。為時はまひろを「わが家の誇りだ」と称え、「身の丈のありったけを尽くし、帝と中宮様のお役に立てるよう願っておる」とエールを送り、感激の面持ちで「おまえがおなごであってよかった」と告げた。
かつて父に「おまえが男子であったなら」と言われ続けていたまひろにとって、決定的な瞬間。これには弟の惟規（高杉真宙）や乳母・いと（信川清順）も目をうるませていたが、まひろもいまだかつてない感激の表情で、その様子にSNSでは「おまえがおなごであってよかった」をリフレインする声が続々。「泣ける！」「そのセリフうれしい、泣いちゃう」「ここにきてパパからこのセリフが出ようとは…」「これは泣くわね…」と祝福の声が寄せられた。
なお、吉高はこの記念すべき場面を「一番褒めてもらいたい人から一番うれしいことばをもらえた回なんじゃないかな」と、ドラマの公式Xなどで公開されたインタビュー動画「君かたり内」で述懐。
「“おまえがおなごでよかった”っていうお父さん（藤原為時）からのひと言が、まひろが今まで“男であったなら”って何十回も考えてきた中でようやく報われた門出になったんじゃないかなっていうふうに感じましたね」「“男であったならな”って自分でも思うし、お父さんからも言われていたころって、なんか認められている分野が違うから満足していないというか幸せに思ったことはなかったと思うんですけど、今回、女性としてもそうですし“我が家の誇りだ”ということばもそうですし、やっと自分自身っていう人を評価されたという感情が湧き出たんじゃないかなって。一番理解してくれて、一番褒めてもらいたい人から一番うれしいことばをもらえた回なんじゃないかなって思ったりしました」とコメントを寄せていた。
初めは道長の依頼で帝のために物語を書き始めたまひろが、いつしか「書きたいものを書く」と作家として覚醒。為時は「内裏な華やかなところだが恐ろしきところでもある。賢子のような幼子が暮らすところではない」と話していたが、その言葉通りまひろを待ち受ける女房たちのまなざしは冷たく、「ひえー、もう怖い」「すでにバチバチ」「給湯室怖い」「すでに帰りたい空気…」「まひろ完全アウェー」「平安大奥が始まった」と戦慄する声が。さらに、道長の妻・倫子（黒木華）との“修羅場”を案じる声も見られる。（編集部・石井百合子）
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