石原まこちん原作の同名漫画を佐藤隆太、岡田義徳、塚本高史が演じ、フリーターの3人組が深夜のファミリーレストランで緩い会話をダラダラと繰り広げる様子を描き、2005年のDVDリリース当時から人気を博している『THE3名様』シリーズ。本シリーズの最新作『映画 THE3名様Ω~これってフツーに事件じゃね?!~』が8月30日より公開される。世代を超越してこの作品が多くの人に愛される理由はどこにあるのか? ジャンボ、まっつん、ミッキーを演じる“THE3名様”に聞いてみた。
今から19年前、仲良しのフリーター3人組はファミレスでくだらない話をしては盛り上がっていた。時が経った今でも3人は同じようにファミレスでくだらない話をしている。ジャンボを演じる佐藤は「ファンの方たちと一緒に歳を重ねてきて、みなさん『当時のことも思い出しながら新作も楽しんでみています』と言ってくれるのが、うれしいです」と笑みを浮かべる。当時はまだ小さかった子どもたちが大人になってから作品のファンになったという若者も多いという。
塚本は「世代って実は関係ないのかなって思います。いつの時代になっても人間の根本って変わらなくて、仲のいいヤツらで集まったらいつでも楽しいし、くだらないことにときめきながら笑い合っていられる時間を過ごせる感覚って、何歳になっても変わらないと思うんです。『THE3名様』はそういうことをたまたま12年前にやっていて、今、改めてやったけれど、何歳になってもその時間はずっと楽しいんですよね。だからこそ、若者たちに向けてとかあえて意識することもなく、この作品が若い人たちに刺さったというのはすごくうれしいです」と話す。
作中では気づけば3人ともスマホに夢中になり、会話がなくなるシーンが出てくる。岡田は「人の目を見てしゃべることって大事なことかもしれない。人の心や気持ちを考えてしゃべったり行動したりすることの大切さが、この3名様を観てるとわかると思う。愛にあふれている作品なんですよ」と話す。佐藤もそんな岡田の言葉に、「なんか知んないけど、くだらないのに心がなんかちょっと温かい気持ちになる。世代を超えて愛してもらえているのはそういうとこかもね」と作品が愛される理由を語った。
また、塚本が「僕らは今言ってくださったように、今の若者の現状に対して一石を投じたいみたいな気持ちは、一つもないんです。ないですけど、これを観たときになんかちょっとほっこりしてもらえれば、もうそれで十分っていうか。枠にはまっている大人っていっぱい見てると思うけど、逆にこの人たち、やっちゃいけないことばっかりやってるじゃんとか、これ大丈夫なの? でもなんか楽しそうだなって思ってもらえるんじゃないかな」と話す。岡田も「この3人がファミレスにいることの安心感というか、こういう感じでもいいというような、こいつらを観ていたらなんかそれでいいのかなって思ってもらえたらうれしい」という3人の存在意義について語った。
19年前と変わらず、自然体のままに作品を届けようとする3人に流れる雰囲気は、『THE3名様』と同じく温かくて優しい空気感だ。誰でもふっとあのファミレスに立ち寄って、変わらない彼らに会いたくなる瞬間があり、彼らはいつだって変わらずにそこにいるからこそ、19年経った今もファンに愛され、そして新たなファンが生まれているのだろう。「10年後も、20年後も続けていきたい」と3人が口をそろえた通り、いつまでもファンに愛される作品でいてほしい。(取材・文:森田真帆)
『映画 THE3名様Ω~これってフツーに事件じゃね?!~』は8月30日より公開
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