映画『エイリアン:ロムルス』(全国公開中)を手がけたフェデ・アルバレス監督が、続編製作の可能性について The Hollywood Reporter に明かした。
巨匠リドリー・スコット監督が手がけた『エイリアン』1作目(1979)の“その後”を描く本作。日照時間ゼロの採掘植民地で生活する6人の若者たちが、極めて劣悪な環境から逃れるため、廃墟と化した宇宙ステーション“ロムルス”に足を踏み入れる。しかし、そこには宇宙最恐の生命体=エイリアンによる想像を絶する悪夢が待ち受けていた。
製作費およそ8,000万ドル(約116億円・1ドル145円計算)の本作は、すでに全世界興行収入2億9,071万7,297ドル(約421億円・数字は Box Office Mojo 調べ)を稼ぎ出す大ヒットを記録している。続編を求める声も上がっている中、アルバレス監督は慎重な姿勢を見せている。
「私たちは普段、続編のことを考えず製作しています。私たちにとって映画とは、フランチャイズやテントポール(スタジオの業績を支える映画)、続編になるものではありません。これは、10年間仕事してきた中で学んだ文法のようなもの。製作を終えた時から、『もしも(主人公たちが目指す惑星)ユヴァーガに辿り着いたら何が起きる? そこは最悪な場所なのか?』と考え始めます」
アルバレス監督曰く、続編の物語に関するアイデアは「複数ある」とのことだが、「次のチャプターが必要なのか、観客が次の展開を観たいかどうかを踏まえて真剣に考えます。なので、観客がそれ(続編)を求めているのか、どう考えているのかを待つことになります」と人々の反応を知ることが大事だという。さらに、「私の哲学として(続編は)2年で作ってはいけない。待たなければならない」と短期間での製作は好ましくないと明かしており、「『エイリアン』(1979)と『エイリアン2』(1986)を考えてみると、(公開まで)7年間空いている」と過去作を例にあげている。
『エイリアン』シリーズの次回作は、地球を舞台にした米FX制作のドラマ「エイリアン:アース(原題) / Alien: Earth」だ。『エイリアン:ロムルス』とは別の企画となり、「FARGO/ファーゴ」「レギオン」などで知られるノア・ホーリーがショーランナーを務める。2025年にHuluで全米配信予定。(編集部・倉本拓弥)
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