山田孝之と仲野太賀がダブル主演し、白石和彌が監督を務める映画『十一人の賊軍』(11月1日公開)から、驚がくのストーリーが明かされた87秒の特別映像が公開された。
本作は、東映黄金期の礎を築いた脚本家・笠原和夫が1964年に執筆した幻のプロットを、企画・プロデュース紀伊宗之、白石監督、脚本・池上純哉という映画『孤狼の血』チームが60年の時を経て映画化。江戸幕府から明治政府へと政権が移り変わる激動の時代を舞台に、戊辰戦争の最中、新発田(しばた)藩で繰り広げられた歴史的事件、奥羽越列藩同盟軍(=旧幕府軍)への裏切りのエピソードをもとに、捕らえられていた11人の罪人たちが<決死隊>として、憎き藩のために命を懸けて砦を守る任に就く姿を描く。
公開された特別映像は、仲野演じる鷲尾兵士郎の素振りで、東映のロゴマークを一刀両断して始まる。そして、戊辰戦争の戦火が越後の小藩・新発田に降り注ごうとする中、藩の存亡をかけた選択を迫られた新発田藩城代家老・溝口内匠(阿部サダヲ)が、新発田を守るため、鷲尾に相談を持ち掛ける様子へと展開し、場面は一気に血しぶきが飛び散り轟音が鳴り響く砦の防衛戦へと切り替わる。
砦を死守すべく、圧倒的不利な状況の中で戦っていく死刑囚たちによる“11人の決死隊”。無数に飛んでくる大砲、闇夜に立ち昇る火柱、混沌とした戦場を駆けまわる政(山田)ら賊たちと新政府軍の戦いが、圧巻のアクションシーンで次々と繰り広げられる中、映像のバックにはドヴォルザークの「新世界より」が流れ、緊張感をより一層掻き立てる。「こうするしかなかったんです」と頭を下げる溝口、そして「ふざけんな!」と怒りを爆発させる鷲尾。映像の最後は、「わしは賊だ」と言い放ち、刀を紐で手に縛り付け向かっていく鷲尾の鬼気迫る姿で締めくくられており、ついに明かされた驚がくのストーリーに、本編への期待が膨らむ内容となっている。
また、最新映像技術の結集であるDolby Cinema(R)での上映も決定し、新ビジュアルが公開。物語のカギを握る政(山田)、鷲尾(仲野)、溝口(阿部)、そして参謀・山縣狂介(玉木宏)ら4人の姿が、時代劇作品らしからぬ色使いで漆黒の背景から浮かび上がった、インパクトのあるデザインになっている。(高橋理久)
【関連情報】
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