アーティスト・俳優の堂本剛が18日、都内で行われた主演映画『まる』(10月18日公開)の完成報告イベントに、共演者の綾野剛と登壇し、二人の絆を感じるエピソードを紹介した。この日は、吉岡里帆、森崎ウィン、小林聡美、荻上直子監督も来場した。
本作は、『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは、』などの荻上が監督を務め、『ファンタスティポ』などの堂本が主演を務めたドラマ。現代美術家のアシスタントとして仕事を淡々とこなす日々を送っていた主人公・沢田(堂本)が、ある出来事をきっかけに日常を○(まる)に浸食されるようになる。
『金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』(1997)以来、27年ぶりに映画単独主演を務めた堂本は「たくさんの方々の心に『自分の人生とは』『自分とは』という問いかけを大きく時間をかけながらゆっくりしていくような作品になっています。世代を越えてたくさんの方々に観ていただけたら」と作品をアピールする。
荻上監督のラブコールを受ける形で演じることとなった沢田は、「僕の役者人生であまり演じてこなかった受け身の役の中でも一段階難しい受け身の役で非常に難しかった」そうだが、「みなさんの大きな愛に包まれながらリラックスして、難しい沢田を日に日に解決しながら演じることができました。感謝の思いでいっぱいです」とスタッフやキャストに礼を述べた。
荻上監督が「想像以上に純粋な方なんだな……と毎日伝わって来て、その堂本さんの純粋さが沢田役を通して出ていると思います」と話すと、堂本は“あて書き”された役ながらも「1シーン、1シーン、このせりふはこういった心情で語ればよろしいでしょうか? こんな風に思って芝居を作ったんですけど正しいでしょうか? と答え合わせをしながら撮っていきました」と現場での様子を紹介。近年では珍しいフィルム撮影は緊張感があったことや、丁寧に作り上げることで「自分が芝居を楽しんでいる証」を感じたことも吐露した。
そんな堂本のことを「剛さん」と呼び、「ご褒美のような時間」と共演を喜ぶ綾野。一方の堂本は「彼がずっと呼ばれていない、これからも呼ばれないかもしれないと考えた結果、『綾ちゃん』と呼んでいます」とオンリーワンの呼び方をしていることを告白。二人は撮影期間中、役者という肩書を外し、のんびり有意義にしゃべることで絆を深めたよう。綾野はクランクアップの時に堂本がいてくれたことがうれしかったため、自身も堂本のクランクアップに駆けつけたことを打ち明ける。堂本は「なんとも言えない美しい景色を見た後の『撮影以上になります』というスタッフさんの声の後に『剛さ~ん!』と遠くから声が聞こえてきて……。そしたら綾ちゃんが走って来たんですよ。感動的なシーンでしたね。このシーンも撮りたいくらいの綺麗な景色でした。花束とチョコレートケーキをいただきました」と回顧。綾野は「バレンタインデーだったんで……」とはにかんでいた。(錦怜那)
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