俳優の黒木華が30日、都内で行われた主演映画『アイミタガイ』(11月1日公開)の完成披露試写会に出席。いつの間にか主演のみならず主題歌も担当することになったという経緯を明かした。
中條ていの小説を映画化した本作は、亡くなった親友に携帯電話でメッセージを送り続けるウエディングプランナーを中心に、さまざまな人たちの出会いの輪が広がるさまを描く群像ドラマ。イベントには黒木のほか、共演者の中村蒼、藤間爽子、近藤華、白鳥玉季、草野翔吾監督も登壇した。
黒木は本作で、主人公のウエディングプランナー・梓を演じる。梓の個性について聞かれると、黒木は「仕事を頑張りつつ、時に傷つきながら、それでもなんとか前に進んでいきたいけど、進めなかったり……。悩みが多いのが梓。皆さんに共感してもらえるような、すぐそばにいるようなタイプだなっていう感想を持ちました」と分析。「私も演じていて、梓の気持ちがわかりました」と話す。
撮影中のエピソードについて聞かれると、黒木は「監督が撮影中、たまにニヤニヤして私たちの芝居を楽しそうに見ているんです。監督が笑っていると『よし』って気持ちになりました」といい、草野監督も「いいお芝居を間近で見ると、それはニヤニヤしますよ」と照れ臭そうに撮影を振り返った。 藤間もそんな黒木の話に共感し、「イヤリングをつけながら華さんが芝居をしていたことがあるんです。ちょっとしたハプニングだったんですけど、それを監督がニヤニヤしながら見ていたんです。ニヤニヤしているけど、眼光は鋭い。そういうところを見逃さないんだと思って……」と草野監督の様子を回顧した。
黒木は、本作の主題歌を自ら歌唱。1970年代に放映された連続ドラマの主題歌で、俳優で音楽家の荒木一郎が作詞・作曲した「夜明けのマイウェイ」をカバーする。主題歌を歌うきっかけを聞かれると「(私から)歌いますって言った記憶はない……。外堀を埋められて、あ、私、歌うんだって」と知らぬ間に歌うことになっていたと回顧。「すごく難しい歌で、歌唱指導の先生に入っていただきました。その先生がとても優しくて、先生が『黒木さんは役者さんだし、歌詞を意識してやれば大丈夫です』と言ってくださって……。すごく勇気づけられました」と戸惑いつつも難題に取り組んだ経緯を振り返った。
終盤に原作者の中條ていも駆けつけ、黒木に対して「黒木さんの主演が決まった時、本物の梓が来てくださったんだと思い、感激しました。私が書かなかった中学時代の梓と叶海にも出会えて嬉しかったです」と惜しみない賛辞を送っていた(取材・文:名鹿祥史)
【関連情報】
・『アイミタガイ』公式サイト
・【画像】黒木華の美しいドレス姿!中村蒼、藤間爽子らと完成披露の様子
・【動画】完成披露の様子
・「光る君へ」柄本佑、道長のやらかしに「もう…引きますよ」 渡邊圭祐も「息子として恥ずかしい」
・「光る君へ」道長巡る修羅場2連発
・黒木華、子役に嫌われ母親の苦労を実感