俳優の阿部寛が、ドラマ「岸辺露伴は動かない」シリーズなどの渡辺一貴監督とタッグを組み、テレビキャスター役に初挑戦したサスペンス映画『ショウタイムセブン』が、2025年2月7日から全国公開されることが決定し、ティザービジュアルと特報映像が公開された。
阿部が演じるのは、夜7時から放送されている国民的報道番組「ショウタイム 7」を降板させられた落ち目のキャスター・折本眞之輔。ある日、一本の電話をきっかけに、爆破テロ事件の犯人から交渉役に指名された折本は、再起をかけて事件の独占生中継に挑むが、放送スタジオ内にも爆弾が仕掛けられていると明かされ、発言全てが自分の生死を決める、極限状態へと追い込まれていく。
自身初となるキャスター役に挑んだ阿部は「非常に繊細で難しい役でしたが、監督のご指導とサポートに心から感謝しています」とコメント。複数のカメラを使用した長回しが多用され、10分以上のテイクも数多かっただけに「まるで舞台の上に立っているような生々しい緊張感がありました。そのため、台本を完全に自分の中に落とし込み、瞬間瞬間の感情やライブ感を最大限に引き出すことが僕の挑戦でした」と語っている。
韓国で大ヒットを記録した、ハ・ジョンウ主演のスリラー『テロ,ライブ』(2013)を原作に、オリジナル展開をふんだんに盛り込んで映画化。脚本も務めた渡辺監督は、「スピード感とテンポを大事にしつつ、白熱したセリフの応酬の中に敢えて奇妙な“間”を作ることでメリハリをつけ、『次に何が起こるのかわからない』不安を最大限に煽る演出を意識しました」と証言。また、初タッグとなった阿部との仕事を「行動が複雑で時には理解しがたいような決断をする折本のキャラクターを説得力のあるお芝居で表現できるのは阿部さんしか考えられなかったです。ひたむきに貪欲なまでに役に向き合い続ける阿部さんとの撮影はとても刺激的な日々でした」と振り返っている。(編集部・入倉功一)
・阿部寛コメント
脚本を読んだ際、自分を新たな領域へと誘ってくれるような作品だと思い、この役をお受けしました。
撮影現場では、緊張感あふれるシーンが連続し、複数のカメラで長回しを行うことが多く、まるで舞台の上に立っているような生々しい緊張感がありました。そのため、台本を完全に自分の中に落とし込み、瞬間瞬間の感情やライブ感を最大限に引き出すことが僕の挑戦でした。今回、キャスター役を演じるのは初めてで、非常に繊細で難しい役でしたが、監督のご指導とサポートに心から感謝しています。緻密に練り上げられた演出の中で、息をのむような緊張感とともに物語が展開します。ぜひ劇場で、このスリリングなエンタテインメントを体感していただければ幸いです。
・渡辺一貴監督コメント
小学生の時に熱中したドラマ「ムー一族」は生放送あり歌ありバラエティあり、兎に角なんでもありの玉手箱のような番組だった。生放送でドラマが進む緊張感にドキドキし、ハプニングやNGが出る度に「この人怒られないといいな…」と子供ながらに心配した。豊かな時間だった。
本作のメイン舞台、報道番組「ショウタイム7」は2時間生放送の設定。放送と事件が同時進行し、登場人物たちが次々に予想外のアクシデントに巻き込まれていく緊迫感を、昔見た生ドラマのように表現できれば、と思った。できるだけ芝居を止めずに長回し。10分以上のテイクも数知れず。カメラの揺れなど小さなハプニングが起きてもそれを活かしながら。テイクを重ねるごとに阿部寛さんの熱量と迫力に凄みが増していく。モニターを見ながら私もこの生放送に参加している感覚に陥る。
酷暑の中、撮影は冷房の効いたテレビスタジオ。だが最高に熱い夏だった。
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