Infoseek 楽天

ボルテスVに武道家の動きを反映!『ボルテスV レガシー』重量感までこだわり抜いたバトルシーン秘話

シネマトゥデイ 映画情報 2024年10月19日 9時3分

 東映のロボットアニメ「超電磁マシーン ボルテスV」(1977~1978)をフィリピンで実写化した映画『ボルテスV レガシー』(全国公開中)のマーク・A・レイエス・V(正式表記はマーク A. レイエス V)監督が来日インタビューに応じ、見どころの一つであるバトルシーンへのこだわりを明かした。

 「超電磁マシーン ボルテスV」は、主人公・健一をはじめとする剛三兄弟、峰一平、岡めぐみの5人が合体ロボットに搭乗し、全宇宙の支配を目論むボアザン星の侵略軍と戦うストーリー。同作に感銘を受けたマークは、1本の映画と全90話のテレビシリーズで実写化。日本では、フィリピン版にはないシーンの追加、CGのクオリティーをさらに上げた“超電磁編集版”として劇場上映される。

 劇中では、健一たちが乗り込むボルテスVとボアザン星人が送り込む巨大獣型ロボット「ビースト・ファイター」の手に汗握るバトルが描かれる。原作ファンであるマーク監督は、ロボットバトルを忠実に再現するため、マーシャルアーツを極めたフィリピンの格闘家に協力を仰ぎ、人間の動きをボルテスVに反映させた。

 「バトルシーンは臨場感を出すために、格闘家の動きを見てアングルを決めて、そこからアニメーションやCGをつけていく工程を採用しています。人間の動作をプログラムで数値化したら、それを参考にロボットの骨組みやアニメーションを制作していきます。その後、ボルテスVのボディーなどを肉付けして、レンダリングしていきました」

 またマーク監督は、ボルテスVやビースト・ファイターの重量感にもこだわり抜いており、「スタッフには『ロボットにも重さがある。だから絶対に速く走らせてはいけない』と伝えました」と事前に共有したという。製作チームが参考にしたのは、ギレルモ・デル・トロ監督が手がけたロボット映画『パシフィック・リム』だったそうで、「『パシフィック・リム』は、私たちがやりたいことをすでに成し遂げていました。イェーガーやKAIJUの動きを研究して、それに習いました」と振り返っていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

【関連情報】
【動画】オタク監督の愛が爆発!『ボルテスV レガシー』インタビュー映像
『ボルテスV レガシー』一筋縄ではいかなかった実写映画化 構想から20年、監督が直面した問題
東映・白倉伸一郎P、「ボルテスV」実写映画化に「フェイクニュースかと…」フィリピンの俳優&スタッフから学んだ“愛”の大切さ
ギレルモ・デル・トロ、『パシフィック・リム』続編を監督しなかった理由
堀江美都子「ボルテスVの歌」は宝物 フィリピンで“第2の国歌”化、アニキ・水木一郎の思い胸に歌い続ける覚悟
ギレルモ・デル・トロ、『パシフィック・リム』続編まだ観てない「元妻のホームビデオを観るようなもの」

この記事の関連ニュース