ゆりやんレトリィバァが1980年代に一世を風靡した稀代の悪役レスラー、ダンプ松本を演じるNetflixシリーズ「極悪女王」(世界独占配信中)。主演のゆりやんをはじめレスラー役のキャストは全員オーディションで選出され、長与千種、ライオネス飛鳥、ジャッキー佐藤らカリスマレスラーに成りきったキャストの体当たりの演技が話題沸騰だが、その中でもビジュアルを含め劇的な変貌を遂げているのがブル中野(中野恵子)役の堀桃子だ。
本作は、1980年代に女子プロレス旋風を巻き起こしたダンプ松本の知られざる物語を、企画・脚本・プロデュースに鈴木おさむ、総監督に白石和彌を迎えて描く青春ストーリー。家庭環境に悩んでいた名もなき少女が、やがて日本中に憎まれる悪役レスラーへと変貌を遂げていく過程を追う。ブル中野は、ダンプを中心としたヒールユニット「極悪同盟」のメンバー。17歳の時に、先輩であるダンプに髪の毛を半分剃られ、クレーン・ユウ脱退後の極悪同盟でナンバー2に。ヌンチャクを必須アイテムにして、1988年のダンプ引退後は凶器に頼らず技術で勝負する新ヒールに。1990年代にヒールユニット・獄門党として活躍する。
堀桃子演じるブル中野が“誕生”するのは、エピソード4でのこと。ヒールであることを追求するあまり私生活との境がなくなり、ベビーフェイスと距離を置くようになったダンプ松本は、極悪同盟のメンバーだったクレーン・ユウ(えびちゃん)と険悪になり、代わりのポジションとして白羽の矢を立てたのがブル中野だった。ダンプにヒールとしての覚悟を問われ「うちらみたいなヤツらが生き残る道はな、これしかねえんだよ!」とバリカンで頭を剃られるシーンは衝撃的だが、さらに驚かせるのが身も心も“変貌”したのちの姿。松永俊国(斎藤工)でさえ「誰だっけおまえ?」と首をかしげるほどの激変ぶりで、ダンプVSクレーン・ユウの試合でも必殺技を披露する。
演じる堀は、清水崇監督のホラー映画『ミンナのウタ』『あのコはだぁれ?』、熊切和嘉監督の『#マンホール』『658km、陽子の旅』、BS時代劇「おいち不思議がたり」(放送中)などに出演。JR東日本のCM「行くぜ!東北」シリーズにも出演している。劇中での堀自身とのあまりのギャップにネット上では「ブル中野役の方の変貌振りがすごい」「ブル中野爆誕の瞬間が1番アガった」「覚醒したブル中野の演技が良かった」「ブル中野さんのヘアスタイルかっこよすぎ」と興奮の声が寄せられている。
なお、堀の演技はブル中野本人や長与千種も絶賛。ブル中野本人のYouTubeチャンネルで実施された長与千種との対談では、長与が「入ってきたときには本当にほわほわしていた。パンダみたいな感じだったのでパンダちゃん、パンダちゃんって呼んでたんですけど、本当にゆっくりしゃべる人でちょっとおどおどしてっていうのを結構桃ちゃんに伝えていて。本人がヌンチャクのシーンちゃんとやりたいと言ってたんで、自分が見ている限りのやつを教えて完璧なまでに仕上げてきて。彼女の髪の毛を剃ったんですけどその覚悟、凄かったですよ」と実際に髪を剃っていたことを明かすと共に、その役者魂に圧倒されたことを興奮気味に語っている。ブル中野も「本当にうれしいです。叫びながらうわぁっと変わるシーンがあったので、本当にやってくれたんだと思ってすごい感謝してます」と賛辞を送っていた。(石川友里恵)
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