10月25日より配信開始となる大人気Netflixシリーズ「地獄が呼んでいる」(シーズン1 独占配信中)のシーズン2より、ヨン・サンホ監督自ら、物語のカギを握る3つの組織の大儀と思惑を解説する特別映像と、それぞれの組織を率いる3者が写し出された3枚の場面写真が公開された。
「地獄が呼んでいる」は、映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』やNetflix シリーズ「寄生獣 −ザ・グレイ−」などで知られるサンホ監督が手掛けたダークホラー。“死の天使”と呼ばれるこの世のものではない存在によって、人々が“地獄”へと突き落される超常現象、それを"神の意志"だと説く新興宗教、そんな混沌とした社会で生き抜こうとする人々を痛烈に描く。2021年11月に配信されたシーズン1は、「イカゲーム」配信直後ながら、当時のNetflix史上最高記録を塗り替え、世界的ヒットとなった。
シーズン2では、チョン・ジンス議長の試演から8年後、地獄行きの告知と試演が当たり前になり、法や秩序が崩壊した世界が舞台。“地獄の使者”による残酷な処刑に疑問を抱き、“地獄”の秘密を追う組織・ソド、“地獄の使者”の行いを“神の意志”として狂ったように祀り立てる過激な信者集団・矢じり、さらに制御不能となった世界を再び抑制するため地獄の存在を利用する政府も介入し、国を巻き込んだ巨大な衝突へと発展していく。
公開された特別映像では、サンホ監督が「社会は狂乱状態にあり、3つの組織が安定した社会を築こうとします」と切り出し、「彼らの思想が人々に受け入れられるよう 各々の主張を組み立てました」と解説する。そして「最も正義に近いのは誰でしょうか?」と疑問を投げかける。さらに、新シーズンの重要なキーワード“復活”についても語り、「新真理会と政府はパク・ジョンジャを利用して世界の安定を図ります」と明かす。
また、映像では、監督の解説と併せて3つの組織の状況も確認できる。新たに介入してきた政府は、計画の第一人者イ・スギョンが信者の多い新真理会に近づき、地獄から復活した人物を利用し、政府に都合のよい新たな教義を掲げれば、人々が新真理会に従う道を共に作ると持ちかける姿が映し出され、権力保持のためには手段を選ばないしたたかさを感じさせる。
シーズン1でもそのド派手なビジュアルが強烈なインパクトを残した“矢じり”は、チョン議長が説いた“告知を受けた人は罪人で、罪人は死をもって罰せられるべき”という教義を狂信するあまり、告知された人の身元や憶測にすぎない罪の内容をネットに拡散し、自らの手で罰を下そうと暴力的な行為に走る信者集団に。映像では正義の定義が歪み、狂気に染まった人々がまるでテロを起こすかのように武器を手に集団で押し寄せる様子が描かれ、彼らの勢いにますます歯止めがかからなくなっていくことを予感させる。
そして、そんな無差別テロを行う矢じりから告知を受けた人の居場所を守ろうと戦い続け、新真理会と政府が利用しようとしている“地獄からの復活者”も救出しようと命がけで立ち上がる、ミン・ヘジン率いるソド。告知を受けた人が罪人であるという横暴な教義を覆すため、地獄の秘密を探り続けるが、サンホ監督が「やがて彼女は何の意味があるのかと自問し始めます」と解説するように、彼らの計画も一筋縄ではいかないことをうかがわせる。
映像の最後には、本作の世界を「非凡な人々がそれぞれの思想に基づき チェスの試合を繰り広げているようなものです」と称したサンホ監督。そして「視聴者の皆さんの期待を裏切らない出来です。同じ状況ならどうするか想像しながらご覧ください」と自信たっぷりに締めくくっている。(高橋理久)
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