小芝風花が11日、都内で行われたアニメーション映画『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』(12月27日公開)のファンイベントに登壇し、アフレコに不安があったことを打ち明けた。この日は、LiLiCoと神山健治監督も来場した。
J・R・R・トールキンの小説を実写映画化した『ロード・オブ・ザ・リング』3部作の200年前を舞台にした本作。小説「指輪物語 追補編」のエピソードを基に、滅亡の危機にひんした騎士の国・ローハンの運命を託された若き王女・ヘラ(声:小芝)の戦いを描く。
『攻殻機動隊』シリーズなども手掛けている神山監督の希望で、主人公・ヘラ役の日本語版声優に起用された小芝は「アニメーションの吹替が初めてだったので、すぐに『やった! うれしいです。やりたいです』と返事をしてしまいましたが……こんなにファンの方がたくさんいらっしゃる作品に、素人が気軽にやりたいと言ってよかったのかと、どんどんプレッシャーが大きくなって、監督に『すみません。何もわからなくて……』と言いました」と打ち明ける。
神山監督は以前から小芝が出演するドラマを観たり、ラジオを通してシャチ好きであることを知っていたため、「かわいらしい人だけど芯の強さがあると思っていました。本人のパーソナリティは必ず声に乗ってくるので、この人だ! と(思いました)」と回顧。続けて、「『自信がないです』と言っていたけど、第一声から素敵でした。キャラクターになっていました」と太鼓判を押す。
小芝は「芯の強い格好いい女性で、年齢ならではの弱さや不安もありながら決めたときの覚悟が声に乗ったらいいなと思い、何回も台本と映像とにらめっこしながら(収録に挑みました)」と振り返る。また「人間の声になっちゃう」「アニメの声じゃない」と感じたこともあったことから、「他のアニメを流し見しながら、表情と声のテンションはどんな感じなんだろう……と勉強しました」とも語った。
この日登壇したLiLiCoも日本版声優として参加しており、自ら「5役ください!」とお願いしたところ、4役ゲットしたことを告白。女性二人と男性二人の役だったため、「『できないかもしれない』とまず監督に謝りましたが、『ダメだったら他の人で』と言われたので、それは悔しいからバカ力を……」とかつてないエネルギーを込めて挑戦したことを明かした。
最後に神山監督は「『ロード・オブ・ザ・リング』の映画を初めて観たときの衝撃をアニメでも体感してほしい。それができなかったらアニメで作る意味がないと思っています。スタッフと命がけで作った作品で、ものすごい厚みと細かいディティール、重厚なストーリー(になっています)」と自信を見せる。そして、「プロになってからだんだん『観てほしい』という欲求は減っていくんですけど、こんなに早くみなさんに観てほしい映画ができたことを誇りに思います。日本語の映画がオリジナルだと思って作りました」とアピールした。(錦怜那)
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