俳優の松下洸平が15日、TOHOシネマズ日比谷で行われた映画『室井慎次 生き続ける者』の初日舞台あいさつに登壇。撮影前に本広克行監督から「青島刑事の匂いがする人でいてほしい」と言われていたことを明かした。舞台あいさつには、松下や本広監督のほか、主演の柳葉敏郎、共演の福本莉子、齋藤潤、前山くうが、前山こうが、筧利夫、真矢ミキが参加した。
本作は、『踊る大捜査線』シリーズで柳葉が演じた室井慎次を主人公に、過去の事件にも絡む新たな事件の結末を描いた2部作の後編。松下は、室井に接触する警視庁刑事部捜査一課の捜査員・桜章太郎役を務めた。
小学生のころから『踊る』シリーズを観ていたファンだと告白した松下は、「1作目の映画は、あまりにも面白くて映画館に2回も観に行ったんです」と当時のエピソードを明かし、「そんな大好きな作品の一部に自分がなっているというのは、不思議な感覚です」と感無量な表情を浮かべる。
さらに松下は「撮影が始まる直前に本広監督から『桜さんは青島刑事(織田裕二)の匂いがする人でいてほしい』と言われたんです」というエピソードを披露すると、「なにその無理難題。そんなことできるわけないじゃないですか」と苦笑い。本広監督から「やっていましたよ」と称賛されると、松下は「いやいや、遠く及ばないですよ」と謙遜しつつ、「でもこの作品を通して、青島さんのような組織に縛られないで突き進む感じが桜さんにはあるなと思い、青島イズムを感じていただければいいなと僕なりにやりました」と語った。
そんな松下の言葉に、柳葉は「思い切り(青島イズムを)感じた。改めて桜のシーンで、室井がもう一つ背筋を伸ばさせてもらったという現場でした」と振り返ると、松下は「恐れ多いです」と恐縮していた。
松下は「今回初めて『踊る』シリーズに参加させていただきましたが、非常に緊張感がある素晴らしい現場でした。柳葉さん演じる室井や、自分が演じる桜が大きなスクリーンで観られることの尊さを感じています」としみじみ語っていた。(磯部正和)
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