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柳葉敏郎、朝ドラ中に『室井慎次』オファー「なぜあの時断ろうと…」亀山Pが1年以上かけて説得

シネマトゥデイ 映画情報 2024年11月18日 5時0分

 映画『室井慎次 生き続ける者』の大ヒット御礼舞台あいさつが17日、大阪府のTOHOシネマズ梅田で行われ、主演の柳葉敏郎、共演の福本莉子、本広克行監督、亀山千広プロデューサーが出席。大阪での思い出を振り返りながら、“最後の室井慎次”に対する想いを明かした。

 連続ドラマ「踊る大捜査線」(1997)シリーズから始まった「踊るプロジェクト」が、今年12年ぶりに再始動。『室井慎次 敗れざる者』に続く『室井慎次 生き続ける者』では、故郷・秋田県で穏やかに暮らしていた室井の周囲で起きた、殺人事件のてん末が描かれる。

 登壇して早々、柳葉は「そうです、わたしが柳葉敏郎です」とユーモアたっぷりにあいさつ。大阪出身の福本は「ようこそ、TOHOシネマズへ」と自身が出演している劇場幕間映像のあいさつを披露。「地元大阪で、そしてよく来ていたTOHOシネマズで、皆さんと舞台あいさつができて、とても嬉しく思います」と笑顔を見せた。

 ドラマ撮影、テレビ番組の収録で大阪を訪れていた柳葉は「楽しかったですね~、行くところ行くところ、大阪の方の熱い想いが伝わってきまして、久しぶりに大阪の空気楽しませていただきました」と街の印象を語る。大阪出身の福本は「大阪は安くて美味しいのが一番の醍醐味!」と柳葉に食べ物を薦めていた。

 室井慎次を27年演じてきた今の心境を問われると、柳葉は「感謝しかないです。このお話をいただいたのは、朝ドラ(「ブギウギ」)の撮影中で、それどころではないのに(笑)、室井の話が届きまして、断ろうと思っていました」とオファー当時の正直な気持ちを吐露。「亀山プロデューサーと何度か会う中で、出演する覚悟を決めましたが、なぜあの時断ろうと思ったのかな、と今反省しています。27年間付き合ってきた大親友をこういう形で締めくくることができて、幸せです」とすがすがしい表情を見せた。

 本広監督も「僕も断っていました(笑)。でも今となっては僕もやってよかったです。こういったエンターテインメントがあるんだなと思いました」と心境を告白。亀山プロデューサーは、「脚本の君塚(良一)さんから室井を解放させてあげたい、と連絡をもらい、すぐに会いに行って君塚さんの想いを確認しました。しかし、柳葉さんからは、なぜ今室井をやるんだ、コメディー好きな本広監督からは、コメディーがない脚本は撮りたくないと逃げられ、説得するのに1年以上かかりました」と製作経緯を打ち明けていた。

 その後のティーチインでは、柳葉自身が客席までマイクを運び、質問を受けることに。室井と同様、里親子の支援をしている観客から「本作の中で、里親さんや子供たちのセリフがたくさんあり、泣いてしまいました。どのようにセリフにしていったのか?」と質問された柳葉は、「里親という言葉は環境にすぎなくて、親としての気持ちで接していました。自分の子供を育てている時と同じように、彼らを愛する気持ちだけで過ごしてきました」と回答した。

 中学生の頃から室井の大ファンという女性は「今、室井さんにかけてあげる言葉は何ですか?」と涙ながらに質問。柳葉は「彼に声をかけるとしたら、ようやったな、ですかね」と少し言葉を詰まらせながら、「あとは、感謝です。27年間付き合ってくれて、ありがとう、です」としみじみ。柳葉の言葉に、登壇者も涙ぐむ一幕もあった。

 柳葉は「最後の室井になりますが、『踊る』は永久に不滅です」と最後にあいさつ。「皆さんに支えられた男の生きざまを今一度皆さんの心の中で振り返ってみてください。ありがとうございました」と締めくくった。

 大阪では、TOHOシネマズなんば、大阪ステーションシティシネマの2か所で舞台あいさつを実施。名古屋を含めて計5回行われ、約2,000名の観客に感謝と御礼を直接伝えた。(編集部・倉本拓弥)

『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』は全国公開中

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