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「光る君へ」道長の出家の理由が「失恋にしか見えない」 御簾を下ろしての密談も話題に

シネマトゥデイ 映画情報 2024年11月24日 21時10分

 吉高由里子主演の大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)の24日放送・第45回では藤原道長(柄本佑)が出家を決意し、人生の節目を迎える展開となったが、その理由が「失恋にしか見えない」と話題になっている(※ネタバレあり。第45回の詳細触れています)。

 第45回「はばたき」では、まひろ(吉高由里子)が娘・賢子(南沙良)から宮仕えをしたいと相談され、太皇太后になった彰子(見上愛)に自身の代わりに仕えることを提案。まひろは、「源氏物語」に登場した明石や須磨、そして亡き夫・宣孝(佐々木蔵之介)が暮らした大宰府、亡き友・さわ(野村麻純)が嫁いだ松浦に旅立つ決意をし、それを道長に告げる。

~以下、第45回のネタバレを含みます~

 まひろが旅に出ることを告げた際には「大宰府への遣いの船があるゆえ、それに乗ってゆくがよかろう。気を付けてまいれ」と冷静に受け止めた道長だったが、それは正妻・倫子(黒木華)の手前だったからなのか速攻まひろのもとへ。多くの視聴者が予測していた展開となったが、まひろの局で自ら御簾をおろす道長のただならぬ様子に「やはりごねた」「やっぱり慌てて問いただしに来た道長」「いきなり御簾を下ろしたぞ!」「自分で御簾を下ろすのか」「速攻密談モード」「何をしだすん」と注目が集まった。

 「何があったのだ?」「行かないでくれ!」と取り乱す道長に、まひろは「これ以上、手に入らぬお方のそばにいる意味は何なのでございましょう」「ここらで違う人生も歩んでみたくなったのでございます」と自身の胸中やこれまでの道長への感謝を告げ、さらには賢子が道長の娘であることを告白。道長の心中を察する視聴者からは「爆弾投下…」「さっきから剛速球ストレートが…」「このタイミングで言うの?」「今言っちゃう?」と驚きの声があがり、衝撃のカミングアウトを受けての道長の複雑な表情も注目を浴びた。その後も道長は「お前とは…もう会えぬのか?」と半泣きですがるも、まひろは「会えたとしても……これで終わりでございます」と決意を固くし、道長は間もなく出家を決めてしまった。

 道長が宮仕えをすることになった賢子の姿を見ながら顔を歪めるさまにも「なんちゅー顔しとんの」「まだ泣いてる」「道長、抜け殻」「挙動不審すぎるわ」「顔に出過ぎてるよ」とツッコミが寄せられ、道長の期待を裏切らぬまひろへの執着が話題沸騰だった。

 柄本が吹替えナシで自らの髪を剃る剃髪シーンでは、「がちで坊主にするとかすごいよね」「リアル剃髪!」「地毛なのすごいな」と柄本の役者魂に称賛の声があがる一方で、出家に至った道長の心情については、失恋のショックで出家したようにしか見えないという声が多数。道長が倫子に語った出家の理由は息子の頼通(渡邊圭祐)に独り立ちさせるため、自身の体力も衰えたためというものだったが、まひろに別れを告げられた直後の展開であり、なおかつ倫子も道長に「藤式部がいなくなったからですの?」と問うていたため、SNSでは「まひろがいないとやる気でない」「わかりやすすぎるぞ道長くん」「まひろがいないのでもう何もしたくない道長」「まひろがいないだけで本当に道長くんって人は…」「藤式部ロス」「吹っ切るかのような…」「大失恋したから髪を切ったようにしか見えない」「フラれて髪を切ってなく乙女に見えてきた」といった声で沸いていた。

 なお、時代考証を担当する倉本一宏は、道長の出家の理由について「紫式部の父・藤原為時も晩年となる長和5年(1016)に出家していますが、政治から身を引いて出家するというのは、当時はよくありました。そのうえで道長が出家した理由の一つには、病気がなかなか良くならなかったことが挙げられます。病気になるとその都度いろいろな人物が霊となって現れ、日記などに記録されていたりするのですが、道長の場合は兄である道隆と道兼に加えて、定子、伊周、三条天皇、敦康親王、そして顕光といった人たちが現れていたと思います」と公式サイトのコラムで解説している。

 また、頼通に関しては摂政となってからも優しすぎる性格ゆえか頼りなさを露呈することとなり、ことあるごとに道長に指示を仰ぐありさま。特に左大臣・顕光(宮川一朗太)は帝の前で居眠りをしたり、的外れなことに固執して陣の定めを長引かせたりと失態続きだといい、頼通は右大臣を辞めさせるべく道長に相談。すると道長は顕光が自ら辞職を願い出るように仕向けるため「失態のたびにみな(公卿たち)の前で厳しく難じよ」とアドバイス。頼通はこの案に激しく動揺していたが、視聴者も「嫌な作戦だ…」「パワハラ指南w」「アドバイスがパワハラ」「パワハラの勧め」とざわついていた。

 公任(町田啓太)も「心はまったく出家しておらぬな」と道長にツッコミを入れていたが、実際にそうだったようで時代考証の倉本は「道長は出家してからも禅閤(ぜんこう)と呼ばれて、権力を行使し続けています。頼通も、いちいち道長にお伺いを立てていますね。『春記』(しゅんき/藤原資平の長男・資房の日記)によると、頼通は人柄が穏やかでいい人だったようですけれども、道長と比較すると実行力などで見劣りしたようです。このためか、実資をはじめとした公卿たちは、出家して以降も道長のもとをよく訪ねています」と述べている。(石川友里恵)

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