2024年度「新藤兼人賞」の受賞者が26日に発表され、映画『ナミビアの砂漠』の山中瑶子監督が金賞に輝いた。
新藤兼人賞は、日本映画製作者協会に所属する現役プロデューサーが「この監督と組んで仕事をしてみたい」「今後この監督に映画を作らせてみたい」という観点からその年度で最も優れた新人監督を選ぶ賞。2024年度は、215作品が選考対象となり、最終選考監督12名(12作品)の中から受賞者が決定した。
金賞の山中監督が手がけた『ナミビアの砂漠』は、何に対しても情熱を持てず行き場のない感情を抱える主人公・カナ(河合優実)が、自分の居場所を求めてもがくさまを描く青春ドラマ。今年のカンヌ国際映画祭では国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)を受賞するなど、国内外から高い評価を獲得している。
銀賞に選ばれたのは、話題のインディーズ映画『侍タイムスリッパー』の安田淳一監督。落雷によって現代の時代劇撮影所にタイムスリップしてきた会津藩士・高坂新左衛門(山口馬木也)が、自らの剣の腕を頼りに「斬られ役」として新たな人生を歩むコメディーで、安田監督は脚本・編集など1人で11役以上を担当した。
また、優秀な作品の完成に貢献を果たしたプロデューサーや企画者の功績を称えるプロデューサー賞には、『箱男』( プロデューサー/製作プロダクション)、『あんのこと』(プロデューサー/制作プロダクション)、『若武者』(プロデューサー/製作プロダクション/配給)の関友彦が選出された。
授賞式は、12月6日に如水会館スターホールで開催される。(編集部・倉本拓弥)
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