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『室井慎次』青島俊作の登場、柳葉敏郎も快諾だった 亀山Pが目撃した“再会”の瞬間

シネマトゥデイ 映画情報 2024年12月13日 7時10分

 「踊るプロジェクト」をけん引してきた亀山千広プロデューサーがインタビューに応じ、12年ぶりとなる新作映画『室井慎次 生き続ける者』への登場が公式発表された青島俊作(織田裕二)について、撮影までの裏話を明かした。(以下、『生き続ける者』のネタバレを含みます)

 映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(2012)から12年ぶりに再始動した「踊るプロジェクト」。最新作『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』では、警察組織の改革に邁進していた室井慎次(柳葉敏郎)が警察を辞め、故郷・秋田県で犯罪被害者・加害者の子供たちと共に穏やかに暮らす現在の姿が描かれている。

ラストに映し出された、現在の青島俊作

 亀山プロデューサー、本広克行(監督)、君塚良一(脚本家)が再集結し「室井慎次に決着をつける」という思いで製作された本作。“最後の室井慎次”となる物語の核となっているのは、室井が湾岸署の捜査員・青島俊作と27年前に交わした約束だ。『敗れざる者』では室井と青島の回想シーンと共に、彼が捜査支援分析センターに異動になっていることが判明した。

 そして『生き続ける者』のラストシーンでは、「踊る大捜査線」の劇伴「C.X.(Orchestra Version)」に合わせて、現在の青島俊作が登場。「THE ODORU LEGEND STILL CONTINUE」というテロップも映し出された。

 新作映画では「踊る大捜査線」シリーズ過去作の映像が使用されており、プロデューサー陣は各キャストの事務所に許可取りを行っている。亀山プロデューサーによると、主演の柳葉からも「織田くんは了解しているよね? 彼が嫌がっていたら、俺はやらないから」と念押しがあったという。

青島の登場、柳葉敏郎からも「全然ありでしょ!」

 本作は青島メインの「踊る大捜査線」ではなく、室井慎次が主人公の映画。織田の出演の話が出たのは、映画の撮影が始まってからのことで、亀山プロデューサー曰く、脚本家の君塚は「青島が登場して(観客に)驚かれるのは、室井さんに対して失礼ではないか」と映画の余韻が台無しになることを怖れていたそうで、別のプロデューサーが「青島を出した方が、みんなもスッキリすると思うんです」と君塚を説得したという。

 「その後、柳葉さんに『最後(青島に)来てもらって、エンディングの後につなげるのはありかな?』と聞きました。そしたら、『え!? やってくれるのか!? 全然ありでしょ!』と言ってくださったんです」と亀山プロデューサーは振り返る。

 もちろん、青島の登場となれば、トレードマークである緑色のモッズコートは必須アイテムだ。『THE FINAL』の後、青島のコートは織田が所有していたそうだが「実は当時の流行りで作ったので、(丈が)短いんです」と亀山プロデューサー。そこで、本作のラストシーンのためにコートを新調して、織田は青島として撮影現場に入った。「今は少し長めの方が(見栄えがいい)ということで、ワンシーンのために『作ります』と言いました。織田さんには『作るということは、どういう意味かわかっていますよね?』といってお別れしました」

 新潟ロケに参加した織田は、本広監督とセリフを最終調整して撮影に臨んだ。すでにクランクアップしていた柳葉も、青島の登場シーンを見届けるために撮影現場を訪問。“室井慎次”としてではなく、“柳葉敏郎”として青島を迎え入れていたそうで、亀山プロデューサーは「胸が熱くなりました」と感慨深げに語っていた。(編集部・倉本拓弥)

『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』は全国公開中

『踊る大捜査線 N.E.W.』2026年全国公開

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