超実写版『ライオン・キング』(2019)の前日譚映画『ライオン・キング:ムファサ』(12月20日全国公開)で悪役ライオン・キロスの声を担当したマッツ・ミケルセンが、声優業の醍醐味や最大の挑戦だったという歌唱について語った。
『ライオン・キング』の主人公・シンバを命がけで守ったムファサ王と、ムファサの命を奪った“ヴィラン”スカーの若き日の兄弟の絆を描く本作。キロスは、ムファサに恨みを持つ冷酷な敵ライオンで、新天地を目指すムファサとタカを執拗に追いかけ回す。
これまで数多くの作品で悪役を務めてきたマッツだが、悪役ライオンは初めての経験だ。普段から動物のドキュメンタリー番組を観ているというマッツは、「ライオンがどのように行動するかについては、かなり詳しいです。(研究する)必要はありませんでした」と初挑戦となるライオン役に自信をのぞかせる。
マッツといえば、デンマーク吹き替え版『モンスターズ・インク』でランドールの声を務めたほか、最近では、小島秀夫監督の大ヒットゲーム「DEATH STRANDING」(デス・ストランディング)に参加したことも記憶に新しい。「ヒデオの作品は声優だけではなかったので、少し違うものでした。僕たちは実際に全てをアニメーション化したんです。カメラとグリーンスーツを使って演技しました」と制作過程を振り返る。
そんなマッツが本作で「最大の挑戦」と語るのが、歌唱シーンだ。「僕は歌手じゃありません。歌うことにすごく抵抗があります。人前で歌ったこともありません。(『ライオン・キング』の楽曲は)美しい曲だし、台無しにしたくありませんでした」とプレッシャーを感じていた。
歌唱シーンに向けて、マッツはボーカルコーチの指導を受けながら準備していった。「僕たちは一緒にウォームアップをして、仕事を始めました。(コーチは)素晴らしいアドバイスをしてくれました。僕が知らないテクニックもありました」と新たな発見もあったそうだ。
ムファサと絆を育むタカは、後に『ライオン・キング』屈指のヴィラン・スカーとなるキャラクター。本作の悪役であるキロスとは「多くの点で異なる」とマッツは語る。「彼らには、大きな恨みを生んだ個人的な特徴があります。スカーの恨みは、この物語で明らかにされます。キロスの恨みは、その表面に触れるだけですが、彼が決して楽な子供時代を過ごしたわけではないことは感じられます」
日本のファンに向けて「オリジナルの『ライオン・キング』ファンなら、ムファサがどうやって(オリジナル版の)ムファサになったのか、絶対に注目すべきだと思います」と呼びかけたマッツ。今月6日から8日にかけて千葉・幕張メッセで開催される「東京コミックコンベンション2024」のセレブゲストにも名を連ねており、5月の「大阪コミコン2024」以来半年ぶりに来日を果たす。(編集部・倉本拓弥)
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