テレビドラマ「ハンニバル」(2013~2015)で共演したマッツ・ミケルセンとヒュー・ダンシーが8日、千葉・幕張メッセで開催中の「東京コミコン2024」セレブステージに出席。日本で再会を果たした二人が、撮影当時の仰天エピソードやお互いの印象を語り合った。
トマス・ハリスのベストセラー小説を原作にした「ハンニバル」は、連続猟奇殺人犯ハンニバル・レクター(マッツ)とFBIウィル・グレアム(ヒュー)の濃密な駆け引きを描いたサイコスリラー。シーズン3まで制作され、多くのファンを獲得するも、2015年に打ち切り終了。現在もシーズン4を望む声が後を絶たない。
今年は「ハンニバル2」(2014)の放送から10年というアニバーサリーイヤー。同シーズンといえば、日本食(懐石料理)のコース名がタイトルに入っていることが特徴的だ。
「ハンニバル2」で印象的なエピソードを振り返ったヒューは、「間違いなく最後のエピソード。あの時にはアビゲイルがいて、たくさんの血が流れる非常に長尺のシーンでした。最近観返したのですが、とても難しいシーンだったと同時にとても美しいシーンでもあります。完全徹夜での撮影でしたが、とても印象的なシーンでそのシーズンを終えることができたということで、今も記憶に残っています」と当時を懐かしむ。
ヒューと同じく最終話が印象的だったマッツは、「皆さんに正しい結末を提供できたと思います」と切り出すと、自身が同話で経験した仰天エピソードを告白した。「最後のシーンで、私はキッチンを綺麗にしなければいけませんでした。そして、片付けた後にドアから出て、雨に打たれて自分の顔を綺麗にする演出がありました。実は、あの雨の日はマイナス30度で、雨が冷たくてとても辛かったのですが、なんと50テイクも重ねたんです。その意味でも、大変印象に残っているシーンです」
「ハンニバル」での共演前から知り合いだったヒューとマッツ。撮影現場でのマッツについて聞かれたヒューは、「私たちが真夜中に撮影をしている時、マッツさんは出番がなかったのですが、少しだけセットに来てくれたんです。私はその時点ですでに血だらけだったのですが、マッツさんは素敵なセーターを着ていたんです。私は、血だらけになっている自分の姿を見て『そうか、こういう番組なんだ』と納得しました」と明かす。
一方のマッツは、ヒューが話す英語の発音に注目。「私はどのように英語を喋るかをいつも気にしています。ヒューさんはイギリス人なのですが、セットにいるヒューさん(の発音)を聞いて、『ちょっと待って、君ってアメリカ人だっけ?』と思うんです。撮影が終わると、ヒューさんはイギリス発音に戻っているので、改めて脚本を見直すと、すごく小さな字でウィルはアメリカ人であることが書いてありました。『そうだ、僕たちは役者だったんだ』ということをその時に思い出しました」と振り返った。
イベントでは、コミコン恒例となりつつあるマッツによるデンマーク語講座が行われたほか、お互いが好きな日本食を明かす一幕も。東京コミコン初参加となったヒューは「今日は来てくださりありがとうございます。皆さんが私を温かく迎え入れてくださっていることを、本当に心の底から感じることができました。また戻ってきたいです」と早くも再来日を約束。マッツも「皆さんが私たちを温かく迎え入れてくださり、いろいろなことを受け止めてくださっていること、本当にありがたいです」とあいさつし、最後は二人で熱いハグを交わしていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
「東京コミコン2024」は12月8日まで幕張メッセで開催中
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