12日に放送された松本若菜主演の木曜劇場「わたしの宝物」(フジテレビ系・毎週木曜22時~22時54分)第9話では、“間違えた人々”の衝突、その行方を視聴者がかたずをのんで見守る中、生まれた娘が実の子ではないことを知った宏樹(田中圭)が下したあまりに哀しい決断が注目を浴びた(※ネタバレあり。第9話の詳細に触れています)。
第9話では冒頭、冬月(深澤辰哉)が思いを寄せていた相手が既婚者で子供もいる美羽(松本若菜)であることを知った莉紗(さとうほなみ)が美羽と、美羽の浮気相手が取引先の冬月であることを知った宏樹が冬月と対峙するダブルの修羅場からスタート。莉紗から「薄汚いただの不倫」「みっともない」と罵倒された美羽は、親友の真琴(恒松祐里)に責められた時のように弱弱しい反応を見せるかと思いきや、莉紗を真っすぐ見据えると冬月はあくまで中学時代の友人であり自身を救ってくれた存在にすぎないと主張し、「よっぽど好きなんですね…冬月さんのこと」「嫉妬ですか?」と挑発。不倫そのものに対する批判はあれど、第三者の関与には否定的な意見が多く、美羽の思わぬ反撃に「言ってやれ!」「美羽強い」「かっけー!」「美羽のこんな姿が見られるなんて」「これはリサの負け」と驚きの声が上がった。
一方、宏樹に美羽との関係を問い詰められた冬月も「間違ったこと」をしたことは謝罪しつつも、再会したころの美羽は笑顔が消えており、そんな彼女を救いたかっただけだと主張。「勝手に終わらせるな! 栞はどうすんだ」と声を荒げ冬月の胸ぐらをつかむ宏樹だったが、冬月が栞の実の父親であることを知らない様子であることから尻切れトンボ状態に終わった。
一方、美羽と宏樹の仲を引っ掻き回しながら「これ以上は何もしないと決めた」と反省する真琴、冬月への片思いを一度は吹っ切ったはずが暴走する莉紗ら“外野”の豹変ぶりにSNSでは困惑の声が相次ぐ中、特に注目を浴びたのがこの世で最も愛する娘が自分の子でないことに苦しむ宏樹が悩んだ末に出した答えだった。
冬月に対し、報復するかのように一度決めた融資をキャンセルすると言い出し「公私混同」と非難を浴びた宏樹だったが、冬月から後日“美羽の心の中に自分はいない”“彼女を救ったのはあなただ”と謝罪を受けたのち、再び美羽と向き合う覚悟を決め、美羽にかつて栞を抱いて海に入ろうとしたことを告白したうえで冬月との“すべて”を聞いた。確かにすべてを話した美羽に対して、視聴者からは宏樹がつけた娘の名前に冬月との思い出が詰まっていることまで打ち明けなくてもよかったのではないかという指摘が上がり、宏樹に同情が集まったが、彼は穏やかに「話してくれてありがとう」とだけ言った。
終盤では美羽と宏樹の離婚の協議が進むなか、美羽は弁護士から宏樹が思いがけない決断を下したこと、そして彼が最後の親子三人での面会を希望していることを聞かされる。しかし待ち合わせ場所には彼の姿がなく、同時に宏樹がスマホから栞の写真を一枚一枚噛みしめるかのように消していく姿に「それはダメだよ宏樹」「泣ける」「切ない」と涙の声が相次いだ。
途中、視聴者の間で“救世主”と人気のマスター(北村一輝)の「多分、いい思い出だけ残っちゃうんだよ」「そういう思い出って置き場所に困るよな」という名言もあったが、互いに傷つけ合ってきた美羽と宏樹、そして冬月に果たしてハッピーエンドはあり得るのか。現在に至るまで「結末が全く読めない」と話題沸騰だったが、次週ついに最終回を迎える。(石川友里恵)
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