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『モアナと伝説の海2』モアナの動きは女性アスリートを参考に!「さらにかっこよく」

シネマトゥデイ 映画情報 2024年12月15日 18時18分

 映画『モアナと伝説の海2』でヘッド・オブ・アニメーションを務めたエイミー・ローソン・スミードと日本人アニメーターの園田優花がインタビューに応じ、モアナのアクションシーンをどのように作り上げていったのかを明かした。

 本作は前作から3年後を舞台にしており、19歳になったモアナはその期間に航海術を向上させ、より大きなカヌーを自由自在に操る。スミードは「彼女の新しいカヌーは以前のものよりずっと洗練されています。前作ではマウイからまだ学んでいる感じでしたが、その知識を使い、彼女はそれから3年航海してきたわけですからね。その間に肉体的に強くなり、航海の技術にももっと自信を持っているんです」と語る。

 スミード率いるアニメーションチームが特に力を注いだというのが、モアナが緑の木々の間を疾走し、こちらを振り向くオープニングシーン。モアナの高い身体能力を伝えるだけでなく、観客とモアナの8年ぶりの再会となるシーンだ。

 「あのシーンには約3週間かけたと思います。アニメーションは1秒間24フレームから成るものですから、わたしたちは通常1週間で3、4秒を作っています。細部に徹底的にこだわるプロセスなので、冒頭の走ってジャンプするシーンで言えば、彼女の体全体が映るので制作により長い時間がかかるんです。だから、エンドクレジットにたくさんのアニメーターの名前が並んでいるわけですね(笑)。そして本作ではモアナにクルーもできました。カヌー上でのシーンには常に4~5人のキャラクターがいるわけで、そうしたシーンだと1週間で2秒くらいしか作れないんです」(スミード)

 本作に参加したアニメーターは約140人。スミードは、アクションが得意、コメディーが得意、ニュアンスのある演技が得意といったアニメーター一人一人の適正に基づき、担当シーンを振り分けていった。その中で主にアクションシーンを担当したのが、日本人アニメーターの園田優花だ。

 園田は日本の大学を卒業後すぐにカナダ・バンクーバーに移り、人気ドラマ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」にVFXアニメーターとして参加。モントリオール、ロンドン、東京など各地を転々としてアニメーターとして経験を積み、3、4年に前にバンクーバーに戻ってソニー・ピクチャーズ・イメージワークスで『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』を制作した。そんな時にディズニー・アニメーション・スタジオが新たにバンクーバー支社を設立すると知って応募し、本作に参加するに至った。

 「一応全部のキャラクターをアニメートさせてもらったのですが、モアナのアクションシーンを主に担当しました。モアナは運動神経がよく、ヒーローっぽさがあるので、かっこいいシーンを表現できることがすごく楽しかったです」と笑顔を見せた園田は、前述のオープニングシーンも担当した。「前作の冒険から3年がたち、ちょっと大人になったモアナはさらにかっこいい身のこなしができるようになったと思うので、女性アスリートの方の映像も参考にして、“かっこいい動き”を意識して作っていました」と明かした。園田たちがこだわり、一層の進化を遂げたモアナのアクションシーンに注目したい。

 なお、園田とモアナには浅からぬ縁がある。「最初にバンクーバーに来た時、まだアニメーターになれるかどうかもわからない時に、前作の『モアナと伝説の海』をこちらで最初に観たんです。モアナも映画の中で挑戦していて、“自分が何者になりたいか”を大事にしている作品だったので、わたしも“いつかディズニーで働けるように頑張りたい”と思い、そこから頑張ってアニメーターを続けてきたんです。そしたらディズニーに入れて、今回の『モアナと伝説の海2』に関われるということで、すごくうれしかったのを覚えています」と振り返っていた。(編集部・市川遥)

映画『モアナと伝説の海2』は公開中

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