俳優のフローレンス・ピューは、出世作『ミッドサマー』(2019)で担当したキャラクター・ダニーのような役柄は、もうできないという。ポッドキャスト番組「Reign with Josh Smith Podcast」で本人が明かした。
現代ホラーの名手として知られるアリ・アスター監督が手がけた『ミッドサマー』は、北欧スウェーデンの奥地・ホルガ村で開かれる“90年に一度の祝祭”で巻き起こる悲劇を描いたスリラー。フローレンスふんするダニーは、家族を一度に失ったトラウマに苦しみ、ホルガ村でさらなる悪夢に見舞われるキャラクターだ。
フローレンスは、目の前で次々と起こる惨劇で正気を失っていくダニーを体当たりで演じ、一躍世界にその名をとどろかせた。一方で、役に没頭したことで自身のメンタルや身体にも影響が及んだ。
「いくつかの役では、自分自身を追い込みすぎて、その後、長い間壊れてしまったことがあります。例えば『ミッドサマー』では、自分自身を追い詰めた結果、自分の身体を酷使しすぎたと感じました」
自分の身体やメンタルを守ることは、何年もかけて「学ばなければならなかった」とフローレンス。その上で、「それを理解するには、『あの役はやりすぎたから、もうできない』と思うことが必要です」と続けた。
またフローレンスは、『ミッドサマー』の経験を振り返り「あの演技を見返すと、自分がやったこと、自分から出てきた演技に誇りを感じます。後悔はしていません」とコメント。アスター監督についても、“狂気の天才”と絶賛している。(編集部・倉本拓弥)
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