第97回アカデミー賞のノミネーションが23日に発表され、ジャーナリストの伊藤詩織さんが自身の性的暴行被害への調査に乗り出していく姿を自ら記録したドキュメンタリー映画『Black Box Diaries』が長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた。日本人監督の映画が同部門にノミネートされるのは初めて。
2017年、伊藤さんが元テレビ局員の記者からの暴行被害を訴えた記者会見の直後から6年にわたって制作された同作。『新聞記者』や『月』を手掛けたスターサンズ、そしてイギリス、アメリカの国際共同製作となっている。
今年1月の米サンダンス映画祭を皮切りに、現在までに50以上の映画祭で上映され、18個の賞を受賞。世界30か所以上の国と地域での配給も決定しているが、日本公開は決まっていない。先日には、英国アカデミー賞のドキュメンタリー賞にノミネートされたことも話題を呼んだ。
なお、伊藤さんの元代理人弁護士らは映像や音声が許諾なく使われているとして映画を問題視している。(編集部・市川遥)
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