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「イカゲーム」T.O.P、社会と断絶状態だった時期 ラッパー・サノス役で復帰「想像もしていなかった」

シネマトゥデイ 映画情報 2025年2月1日 20時0分

 日本でも人気を博した韓国の人気アーティストグループBIGBANGの元メンバーで、配信中のNetflixオリジナルシリーズ「イカゲーム」シーズン2に出演したT.O.Pことチェ・スンヒョンがインタビューに応じ、自身と重なるラッパー・サノスの役づくりや、久々となる役者復帰について語った。

 2006年にBIGBANGのメンバーとしてデビューしたT.O.Pは、2016年に大麻使用の容疑で起訴され、懲役10カ月・執行猶予2年を宣告された。表舞台から姿を消したT.O.Pは、BIGBANGからも脱退。「イカゲーム」出演が決定した際は、国内で厳しい声もあがっていた。

 心理的に暗い時期もあったというT.O.Pは、「正直申し上げて、俳優として復帰するとは想像もしていなかったです」と胸中を明かす。「反省する間、常に作業室(スタジオ)と自宅を往復する生活をしながら、社会生活もほぼ断絶状態でした」

 作曲活動を継続していたT.O.Pが、俳優として戻るきかっけとなったのは、本作を手がけたファン・ドンヒョク監督からのオファーだった。「オーディション映像を監督に良いと思っていただき、監督とお会いすることになり、オンラインミーティングをした後、監督は私を信じてくれました。監督が私を信じてくれた気持ちに応えることは、私が演技で魅せることだと思い、勇気を出せたのが『イカゲーム』であり、サノスというキャラクターでした」

 「イカゲーム」は、膨大な借金や深刻なトラブルで人生を諦めかけた者たちが、超高額の優勝賞金をかけて、子供の遊びを基にしたデスゲームに挑むサバイバルスリラー。T.O.Pは新プレイヤーの一人で、紫色の髪がトレードマークの元ラッパー・サノスを演じている。

 サノスは「格好いいラッパーではなく、失敗したルーザーラッパー」と表現するT.O.Pは、「少し不気味な部分もあり、呆れたような、奇異な性格も出そうと役づくりをしました」とドンヒョク監督と話し合いを重ねながら、キャラクター像を構築していった。

 サノスという名前は、映画『アベンジャーズ』をはじめとするマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の最強ヴィラン・サノスを連想させる。髪色はサノスのビジュアルと同じ紫で、劇中ではサノスが集めていたインフィニティ・ストーンについても言及がある。

 T.O.P曰く、サノスの髪色は本来MCUとはそこまで関連するような部分ではなかったとのこと。「最初に監督が、サノスのヘアカラーが黒ではないような気がすると言いました。何色にしようか悩み、ヘアメイク担当の方と相談したところ、サノスは単純で直感的なキャラクターなので、(MCUの)サノスの肌色と同じ紫にしてはどうかなと思って、その色に髪を染めて監督に会ったところ、すごく面白がってくれました」と設定秘話を明かす。

 サノスが劇中で披露する中毒性ある即興ラップは、SNSで拡散され、世界中で話題になっている。当初のシナリオでは、サノスのラップはもっと長かったとのことだが、「最近は若い人たちもニュースなどで映像を多く観ているのもあり、文字数を引いてルーザーラッパーらしくしたらどうかというアイデアを出してみました。小学生でも中学生でも一度見たら真似できるようなラップを作りたいという欲もあって、単純なラップを考えてみました」とT.O.Pの提案もあり、よりキャッチーなラップが誕生した。

 ちなみに、「イカゲーム」のメインキャストには、2009年に韓国で放送されたドラマ「IRIS-アイリス-」で主演を務めたイ・ビョンホンが名を連ねている。同作でヒール役を務めていたT.O.Pは、「イ・ビョンホン先輩とは、ほぼ10年以上も共演をしなかったのですが、今回は特にアクションシーンまでご一緒できて感慨深く、先輩もサノスと戦うシーンを一緒に撮影できて面白かったと言ってくれました」と久々の再会を感慨深げに振り返っていた。(編集部・倉本拓弥)

Netflixシリーズ「イカゲーム」シーズン1~2:独占配信中、シーズン3:6月27日(金)世界独占配信

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