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『野生の島のロズ』監督が担当!『リロ&スティッチ』スティッチの声はこうして生まれた

シネマトゥデイ 映画情報 2025年2月9日 8時15分

 映画『ヒックとドラゴン』『リロ&スティッチ』のクリス・サンダース監督が新作『野生の島のロズ』(公開中)を引っ提げて来日し、主人公であるロボットのロズのキャラクターを作り上げるにあたり、声を担当した女優のルピタ・ニョンゴが果たした役割の大きさを明かした。また、サンダース監督自身、『リロ&スティッチ』のスティッチの声優としての顔も持っており、スティッチの声を担当することになった経緯についても語った。

 ピーター・ブラウンの人気児童書「野生のロボット」を基に、動物たちが暮らす無人島に漂着してひょんなことから雁(ガン)のひな鳥を育てることになったロボットのロズが、その過程で、元々のプログラムを超えて愛を知る姿を描いた本作。字幕版でロズの声を担当しているのは『ブラックパンサー』『クワイエット・プレイス:DAY 1』などで知られ、『それでも夜は明ける』ではアカデミー賞も受賞している演技派のルピタだ。声優陣の収録はアニメーション制作に先駆けて行われるため彼らの演技はアニメーションそのものに大きな影響を及ぼすが、中でもルピタの貢献は大きかったのだという。

 「僕たちは制作プロセスを通して、本当に長い時間、ルピタと共に取り組みました。収録は何年にもわたって行われ、収録し、時間をおいてまた収録、という感じで。僕が『野性の呼び声』(2020年のハリソン・フォード主演作。サンダース監督にとって初の実写映画)を作る上で学んだのは、俳優たちと本当のパートナーになるということでした。ルピタにはロズがどのように成長していくのか、彼女がどのように考えるかなどたくさんの考えがあり、ロズの“声”を見つけるにあたって本当に大きな役割を果たしてくれました。初めは融通の利かない考え方をしているけれど少しずつ進化していくというロズのユニークなキャラクターの創造の中心となってくれたのが、ルピタなんです」

 そして声優といえば、サンダース監督も実写版『リロ&スティッチ』(初夏公開)で再びスティッチの声を担当している。「そう、やったんです!」と笑ったサンダース監督は、「オリジナル版の映画でやって以降、ずっと続けています。スティッチのおもちゃの音声も僕がやっているんですよ(笑)。そもそも彼の声を担当することになったのは、とても実務的な理由からでした」と『リロ&スティッチ』(2002)で監督と脚本を共に担当したディーン・デュボアとのやり取りを振り返る。

 「スティッチはもともと全く話さない、ダンボみたいなサイレントのキャラクターになる予定だったんです。でも途中で、彼にもいくつかのセリフが必要であることが明らかになりました。その時、ディーンと僕が心配したのは、スティッチ役にもしとても有名な俳優を起用したとしたら、スタジオが僕たちに彼のセリフを増やすように圧力をかけるかもしれないということでした。それで、とりあえず僕が声をやってみたんです。普通は人々をいらつかせるような声を(笑)。その声をシーンに当ててみたら、ディーンが『もう君がそのままやったらいいんじゃないかな? 君の声ならセリフを増やせということにもならないだろうし』って(笑)」と印象的なスティッチの声の誕生秘話を明かしていた。(編集部・市川遥)

映画『野生の島のロズ』は公開中

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