“カルトの帝王”の異名をとったデヴィッド・リンチ監督の死因は、慢性閉塞性肺疾患による心停止だと The Independent が報じた。リンチ監督が78歳で亡くなったことは先月16日(現地時間)、家族がFacebookで発表していた。
ロサンゼルス郡公衆衛生局が発行した死亡診断書によると、リンチ監督の死因は慢性閉塞性肺疾患による心停止で、脱水症状も死につながる重大な原因の一つだったと記されているという。
慢性閉塞性肺疾患は長年、タバコなど有害な煙を吸い込み続けたことによって生じる肺の炎症性疾患だ。昨年8月にはリンチ監督自身、長年にわたる喫煙によって肺気腫を患っており、現在は新型コロナウイルスに感染すれば致命的なため外出できなくなっていると Sight and Sound 誌に明かしていた。
Deadlineによると、リンチ監督は先月のロサンゼルスの山火事によって自宅から避難しなければならなくなり、それにより症状が悪化していたという。
シュルレアリスムの作風で知られ、“カルトの帝王”の異名をとったリンチ監督。『エレファント・マン』『ブルーベルベット』『マルホランド・ドライブ』で3度アカデミー賞監督賞にノミネートされ、2019年にはアカデミー名誉賞を受賞した。
監督作はほかに『イレイザーヘッド』『砂の惑星』『ワイルド・アット・ハート』『インランド・エンパイア』「ツイン・ピークス The Return」など。スティーヴン・スピルバーグ監督の自伝的映画『フェイブルマンズ』(2022)にはジョン・フォード監督役でカメオ出演して話題をさらった。(編集部・市川遥)
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