なぜ、お腹がパンパンになるの?
食べた後におなかがパンパンになるという経験をしたことがある方も多いと思いますが、これはなぜ起こるのでしょうか。
この「パンパン」の正体は腸内に溜まった「ガス」です。食べたものが胃で消化され、腸に行き届いたとき、ガスがたくさん発生し腸内に充満することでいわゆる「パンパン」の状態になるのです。
腸内でガスが大量に発生してしまうのは悪玉菌が優位になっていることが原因の一つとして考えられます。また、空気を多く呑み込みすぎることも原因の一つです。
例えば、口呼吸の癖があったり、お酒の席ではサワーやビールなどの炭酸飲料をがぶ飲みしたりしてしまうなど、物理的にガスを多く摂り入れていると、当然ながら体内のガスの量も増え、上手に排出できないと腸内でガスが溜まってしまいます。
ガスがたまりやすくなる食事とは?
ガスを発生させる原因にもなる悪玉菌は、暴飲暴食などの食生活の乱れや過度なストレスなどによっても優位になりやすいため、心身ともに疲れ気味の方はリラックスも必要です。
食事の内容ではお肉などの動物性タンパク質や消化されない食物繊維の摂りすぎは悪玉菌のエサとなってしまうので注意が必要です。
また、身体が冷えることで胃腸の働きも悪くなりますので冷えがちな方も注意しましょう。ガスがたまるとおなかが苦しいだけでなく、ぽっこりとした見た目やおならやげっぷなど、においも気になるところです。
ガスがたまりにくくなる食事・生活とは?
ガスが溜まりにくくなる基本は「規則正しい生活」です。
食生活の面ではごはん、おかず、野菜などバランスの良い食事を心掛けましょう。お菓子が食事代わり、お肉ばっかり食べるなどの偏った食事は腸内環境の悪化につながります。
発酵食品である味噌や納豆、ヨーグルトなどを取り入れることは腸内の善玉菌を優位にし、腸内環境の改善にも役立ちます。
また、オフィスワークの方はずっと座った姿勢で体、特におなか周りが動かない状態です。そのため適度な運動をすることでおなか周りを動かすように心がけましょう。
さらに毎食、温かい汁物を1品つける、温かい飲み物を飲むなどして体を内側から温めることは、内臓が効率よく働くためにも大切です。
毎日の食事を整えて、体も心もスッキリした状態で楽しい毎日を過ごしてみませんか。
(テキスト: 管理栄養士 磯村 優貴恵)