「胃に優しい」「消化の良い食事」って何?
体を労わることを目的とした時、どのようなものを食べればよいのでしょう。
胃に優しい、消化の良い食事というのは胃の中でも消化が早く、腸への移行時間が短いといこと、つまり胃内停滞時間が短いものを選ぶことがポイントとなります。
栄養素の中でも糖質(ごはん、パン、麺など)<タンパク質(肉、魚、卵、豆類など)<脂質(油、バター、など)の順に消化に時間がかかります。
さらに食物繊維は人の消化酵素では消化がされませんので注意が必要です。
そのため繊維がしっかり残っている生野菜ではなく、煮込むなどして加熱をすることで食物繊維を柔らかくする工夫が必要です。
また、胃が弱っているときはカフェインや唐辛子などの極端に辛いものも刺激となってしまいますので注意が必要です。
精製度や形状にも注目!
健康の意識が高い方は「精製度の低いもの」を選ぶ方も多いと思います。
例えば、白米よりも玄米を選ぶことで栄養価もアップしますが、消化の面では白米の方がスムーズです。
野菜も「皮ごと」よりも皮をむいて加熱し、食物繊維を柔らかい状態にした方が胃には優しい状態となります。
調理法にも注目!
「消化の良さ」を目的とするときは加熱をして柔らかく仕上げましょう。
例えば、お米の場合は白米を柔らかく炊く、おかゆ状にするなど工夫をしましょう。
食物繊維の多いさつまいもは皮をむいて柔らかく蒸すほか、スープやピューレの状態までなめらかにすると胃への負担は減ります。
また、油は消化に時間がかかるため、胃への負担も大きくなります。
胃に優しい食事を作る、もしくは選ぶ場合は揚げ物などの油をたくさん使ったメニューは避けることをおすすめします。
同様に、お肉の脂身や生クリームたっぷりのケーキなどといった脂質が高い食材も控える方が良いでしょう。
気の合う仲間と一緒に楽しい時間を過ごしているとついつい食べ過ぎたりお酒を飲み過ぎたりすることもあると思います。
ここで大切なのはバランスです。
ついつい食べ過ぎてしまったな・・・と思ったら、胃に優しい食事を心がけることで使いすぎてしまった内臓にもお休みを与えてあげてくださいね。
(テキスト: 管理栄養士 磯村 優貴恵)