砂糖は悪者?
最近は炭水化物や糖質を減らしたダイエットが流行しているからか、砂糖と聞くと「炭水化物」と連想する方も多いと思います。
栄養学的には炭水化物というのは三大栄養素の一つで、重要なエネルギー源です。炭水化物をさらに分類すると、「糖質」と「食物繊維」に分けられます。
砂糖はこの「糖質」に分類されます。
つまり、体にとってはとても重要なエネルギー源となるのです。
特に脳のエネルギー源は糖ですので、不足すると集中力が続かなくなったり、疲れやすくなったりします。悪者扱いされがちな糖質ですが、問題は質と量にあります。
砂糖が健康美を損ねるといわれる原因は?
砂糖を含む糖分は体内に入ると血液に乗って運ばれます。つまり、「血糖値」が上がるのです。血糖値が上がること自体は悪いことではないのですが、純粋な糖は吸収がはやく血糖値が急上昇し、さらに下がるのもはやいという特徴があります。つまり乱高下しやすいのです。
これによって血管がもろくなり、メタボリックシンドロームの原因にもなるといわれています。酸素や栄養を運ぶ重要な血管がもろくなってしまっては当然健康美からは遠ざかってしまします。さらに砂糖の摂りすぎは肥満や、細胞の糖化にもつながることから摂りすぎはよくないとされています。
砂糖の上手な付き合い方とは?
果物にはしっかりと甘みがありますが、どちらかというと美容の味方、というイメージが強いと思います。その理由は果物に含まれている成分にあります。
果物自体にも糖分は含まれていますが、食物繊維も多く含まれます。
食物繊維は糖の吸収を穏やかにしてくれるため、血糖値の急上昇を防いでくれるのです。さらには、抗酸化作用の高いビタミンCやポリフェノールなどを含むものもあることから健康美に対してプラスの働きをすると考えられます。
また、砂糖を使った甘いものは心の栄養となることも確かです。砂糖を選ぶときはミネラルなども含まれるきび糖や黒糖などの精製度の低いものを選ぶほか、食物繊維を一緒にとることを心がけましょう。
甘くておいしい砂糖は、質の良いものを選んで上手に摂り、心と体のバランスを整えていきましょう!
(テキスト: 管理栄養士 磯村 優貴恵)