こんにちは!管理栄養士の小嶋 絵美です。
毎日の元気のために「貧血対策をしたい!」「鉄分の多い食品が知りたい!」とお悩みではありませんか。女性はとくに鉄分が不足しやすいこともあり、貧血対策を意識していきたいところです。
この記事では、貧血対策のために摂りたい、鉄分の多い食べ物を紹介します。鉄分の吸収を高める上手な食べ合わせもお伝えしますよ。簡単に作れておいしい、おすすめレシピもぜひチェックしてくださいね。
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鉄分が不足するとどうなる?
鉄分は人体に欠かせないミネラルのひとつ。体内では鉄分の70%ほどが赤血球中のヘモグロビンに含まれています。鉄分が足りないと貧血をひき起こす可能性があるため、日頃から貧血対策をしたいなら食べ物からの鉄分補給が大切です。また、女性はとくに鉄分が不足しやすく、20~40代女性の65%ほどが「貧血」または「かくれ貧血」との情報も。鉄分は女性にとって特に重要な栄養素といえます。
ただし、貧血対策に関わる栄養素は鉄分だけではありません。例えば赤血球を作るときに葉酸、ビタミンB12なども必要となります。鉄分以外の栄養素も摂れるよう、食事のバランスを気遣いたいですね。
1日に摂取するべき鉄分の量
それでは、鉄分はどのくらい摂ればいいのでしょうか。
鉄分の推奨量は、年齢や性別、月経のあり・なしで、変わります。推奨量とは、「ほとんどの人が必要量を満たせる、1日あたりの摂取量」のことです。鉄分の場合、以下のような数値になっています。
【鉄分の推奨量(30~40代の場合)】
・女性(月経あり):10.5mg/日
・女性(月経なし):6.5mg/日
・男性:7.5mg/日
鉄分が不足して貧血になると、頭痛や食欲低下だけでなく、肌あれ、むくみのおそれもあります。推奨量を参考にして、しっかり鉄分を補給しましょう。
ヘム鉄と非ヘム鉄の違いとは
鉄分はヘム鉄と非ヘム鉄に分類できます。両者にはどのような違いがあるか、ご存知でしょうか。比較のポイントは次の3つです。
【比較のポイント】
① 吸収率
② 多く含まれる食べ物
③ 食べ合わせ
ここから、ヘム鉄と非ヘム鉄で、「吸収率が高いのはどっち?」「どんな食品に含まれる?」「おすすめの食べ合わせは?」といった疑問をクリアにしていきましょう。
ヘム鉄
【ヘム鉄の特徴】
① 吸収率:25%ほど
② 多く含まれる食べ物:レバー、赤身の肉や魚など
③ 食べ合わせ:非ヘム鉄とバランスよく摂る
ヘム鉄の吸収率は非ヘム鉄よりも高く、25%ほどです。動物性食品である肉や魚にヘム鉄は多く含まれています。鉄分はたんぱく質と一緒に摂ると、吸収がよくなる特徴があります。ヘム鉄は肉や魚に多いこともあり、もともとたんぱく質に包まれた形なので吸収しやすいのですね。
とはいえ、ヘム鉄ばかり摂ればいいというわけではありません。非ヘム鉄を含む食品には、ビタミンB12や葉酸を含むものが多いため、どちらもバランスよく摂ることをおすすめします。
非ヘム鉄
続いて、非ヘム鉄の特徴について見てみましょう。
【非ヘム鉄の特徴】
① 吸収率:3~5%ほど
② 多く含まれる食べ物:野菜、大豆製品、穀物、海藻など
③ 食べ合わせ:たんぱく質やビタミンCと合わせて摂る
非ヘム鉄は吸収率が非常に低く3~5%ほどです。非ヘム鉄は主に植物性食品に含まれますが、例外として卵や牛乳、あさりなど動物性食品でも非ヘム鉄を含むものがあります。
非ヘム鉄はたんぱく質やビタミンCと一緒に摂ることで、吸収率がアップします。たんぱく質は肉や魚、卵に、ビタミンCは野菜や果物に多く含まれます。動物性食品と植物性食品はどちらもバランスよく摂りましょう。
鉄分が豊富な食べ物を使ったレシピ
鉄分の種類による違いや、鉄分の多い食品について理解が深まったのではないでしょうか。ここからは「貧血対策のために、どんな料理を作ろうか?」とお悩みの方へ。鉄分たっぷりの、おすすめレシピを紹介します。
紹介するのは、ひと皿で栄養満点の、パスタ、うどん、炒め物の3品です。使用する食材のメリットや、食べ合わせのポイントを中心に解説していきます。作り方が簡単でおいしく鉄分も摂れる、魅力的なレシピをピックアップしました。ぜひ作ってみてくださいね!
【主食】爽やか!小松菜と厚切りベーコンのレモンパスタ
小松菜と厚切りベーコンで作る、さっぱり系のパスタです。風味付けのレモンが、栄養面でもメリットをもたらしてくれますよ。
小松菜は、非ヘム鉄が豊富な緑黄色野菜ですが、単体の非ヘム鉄は吸収率が低いという欠点も。
そこで非ヘム鉄の吸収を高めるために、レモンのビタミンCが役立ちます。特に飾りのレモンは非加熱なので、熱に弱いビタミンCの摂取に向くと考えられます。
パスタ以外の料理にも、レモンやレモン汁は使いやすいですよね。鉄分の吸収をサポートするものとして、うまく活用していきましょう。
「小松菜と厚切りベーコンレモンパスタ」
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【主食】旨味がすごい!あさりたっぷり白だしうどん
まるでお店のような味わいの、あさりうどんです。盛り付けたときにうどんの麺が見えないくらい、あさりをふんだんに使うのがポイント。たっぷりのあさりはおいしさ、栄養面の双方にうれしい影響を与えます。あさりの量が多いとその分だけ、多くの鉄分が摂取できますね。
あさりや牡蠣のような貝類は、ヘム鉄と非ヘム鉄をどちらも含みます。あさりうどんにほうれん草やブロッコリーの副菜を添え、ビタミンCをプラスすれば、非ヘム鉄の吸収がよくなるでしょう。
「丸亀風♪あさりたっぷり白だしうどん」
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【主菜】鶏レバーで作る!レバニラ炒め
レバーは鉄分の多い食材の代表であり、レバーの定番料理といえば、レバニラ炒めですね。このレシピで使う鶏レバーは、牛レバーよりも鉄分が多いです。豚レバーと比較すると鉄分は少なくなりますが、鶏レバーは臭みが少ないため、料理に活用しやすいですよ。
鶏レバーは片栗粉をまぶすと、加熱しても肉汁が流れにくく、やわらかな仕上がりに。
さらにおいしく作るコツは、鶏レバーの筋を丁寧に取る下処理です。食感がよく食べやすくなりますよ。
忙しく、レバニラを手作りする余裕がないときは、代わりに総菜のレバニラや、焼き鳥のレバーを活用するといいでしょう。
「鶏レバーで作る★レバニラ炒め」
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おいしく鉄分を摂取しよう!
貧血対策が気になる方に向け、鉄分の多い食品、食べ合わせ、上手な摂り方などをお伝えしました。
おさらいをすると、鉄分には2種類あり、吸収率の高いヘム鉄は肉や魚に多く含まれています。一方で、吸収率の低い非ヘム鉄を含むのは、野菜や大豆製品です。非ヘム鉄は、たんぱく質やビタミンCと一緒に摂ると、吸収がよくなります。
おすすめレシピを参考にして、おいしく楽しく鉄分補給してくださいね♪
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【参考文献】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
・貧血・かくれ貧血 | 女性特有の健康課題 | 働く女性の心とからだの応援サイト
https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/health/anemia.html
・鉄 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-022.html
・貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう | e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-008.html
・鉄 - オーソモレキュラー栄養医学研究所
https://www.orthomolecular.jp/nutrition/fe/
・三重県|ビタミンCをとる工夫
https://www.pref.mie.lg.jp/THOKEN/HP/m0079700053.htm
(参照:2024/07/02)