こんにちは!管理栄養士の小嶋 絵美です。
日本の食卓に親しみ深い、鮭。「鮭にはどんな栄養素がある?」「栄養素を活かす食べ合わせが知りたい!」と思いませんか。日本人にとって定番の魚であり、食べる機会が多いからこそ、鮭の特徴をしっかり知っておきましょう。
この記事では、鮭に含まれる主な栄養素とその働きを解説します。鮭の栄養素を活かす食べ合わせ・レシピもご紹介しますよ。ぜひ参考にして、毎日の食事作りに役立ててくださいね。
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鮭に含まれる栄養
高たんぱくな食材として知られる、鮭。主に、次のような栄養素が含まれています。
[STRONG_START]【鮭の主な栄養素】STRONG_END]
・たんぱく質
・DHA、EPA
・アスタキサンチン
・ビタミンB群
・ビタミンD
・ビタミンE
鮭などの魚類からは、良質なたんぱく質が摂れます。たんぱく質は、筋肉・肌・毛髪などを構成する成分です。ホルモン・酵素・抗体の調節にも役立ちますよ。
DHA、EPAは不飽和脂肪酸に分類されますが、体内では作ることができません。DHA、EPAを摂ると、血流をよくしたり、内臓脂肪を減らしたりする作用が期待できます。
アスタキサンチンとビタミンEは抗酸化作用があり、老化対策に役立ちます。ビタミンB群は、糖質・脂質・たんぱく質のエネルギー代謝をサポート。ビタミンDはカルシウムの吸収・沈着を助けます。
鮭の栄養を逃さず摂取する食べ方
鮭の栄養素を逃さず活かしたい方に、おすすめの食べ方をお伝えします。
●鮭にレモン汁をかける
鮭のアスタキサンチンには抗酸化作用がありますが、レモン汁のビタミンCにも抗酸化作用があります。そのため、鮭にレモン汁をかけると、抗酸化作用がさらにアップすると考えられます。レモン以外の柑橘類で、すだち、かぼすなどの果汁をかけてもいいですね。
●牛乳・乳製品と合わせる
鮭に牛乳・乳製品を合わせると、ビタミンDとカルシウムを同時に摂取できます。ビタミンDはカルシウムの吸収や骨への沈着を助ける、重要な働きを担っていますよ。
●脂質と一緒に摂る
鮭のビタミンDやビタミンEは脂溶性で、脂質と一緒に摂ったほうが吸収がいいです。鮭をバター風味のホイル焼きにしたり、牛乳入りのシチューにしたりすると、おいしいだけでなく栄養面でもメリットがあるといえます。
●皮も食べる
鮭の皮にもDHA・EPA、コラーゲンなどの栄養素が含まれています。捨てずに食べて、栄養素を活かしましょう。
おいしい鮭を選ぶポイント
おいしく新鮮な鮭の選び方をまとめました。店頭で選ぶときの参考にしてください。
【鮭選びのポイント】
・皮が銀色に光り、新鮮なもの
・身がふっくらとして、ドリップが少ないもの
・弓型の切り身は、脂のりがいい
・半月型の切り身は、脂質控えめ
鮭は銀色の皮が光り身がふっくらとして、ドリップが少ないものが新鮮です。くびれがある弓型の切り身はハラス部分を含み、脂のりがいいですよ。反対に、くびれのない半月型の切り身は、脂質控えめです。お好みで選んでみてくださいね。また、弓型も半月型も骨が取りやすいというメリットがあります。
ホイル焼きやシチューには、基本的に「生鮭」と表記のある塩不使用のものが適しています。一方、「塩鮭」はおにぎりやお茶漬けの具材におすすめです。
鮭をおいしくいただくおすすめレシピ5選
ここからは、おすすめレシピのご紹介です。鮭をおいしく調理できて、栄養面でもメリットのあるレシピをピックアップしました。
【おすすめレシピ5選】
① 鮭と舞茸の炊き込みご飯
② 鮭のクリームシチュー
③ 鮭のホイル焼き
④ 鮭とアボカドのおろし和え
⑤ 鮭のグラタン
鮭で主食を作るなら、炊き込みご飯がおすすめ。風味ゆたかでとってもおいしいですよ。鮭のクリームシチューや、ホイル焼き、グラタンもいいですね。乳製品や脂質を合わせて摂ることができ、鮭の栄養素を活かせます。副菜には、レモン汁や大根おろしでさっぱりと作る和え物もおいしいですよ。
それぞれのポイントや作り方などを詳しく見てみましょう。
【主食】めんつゆで簡単美味しい!秋鮭と舞茸の炊き込みご飯
炊飯器で簡単に作れる、鮭と舞茸の炊き込みご飯のレシピです。ほっとする味わいに仕上がりますよ。
このレシピでは、塩鮭(甘口)を使用します。鮭そのものに味がついているので、ご飯がすすみます。味付けにめんつゆを使うので、簡単に味が決まりやすいのも嬉しいポイント。
炊飯器に米を浸水させ、調味料、下処理したごぼう、鮭、生姜を入れて炊くだけで完成です。
仕上げに三つ葉を添えたら、お店のような仕上がりになりますよ。レモン、すだちなど、そのとき旬の柑橘の皮を削ってかけてもいいでしょう。さわやかな香りが口のなかに広がり、季節感のある食卓を演出できます。
「めんつゆで簡単美味しい♪ 秋鮭と舞茸の炊き込みご飯」
このレシピをチェック ⇒ https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1270005688/
【主菜】栄養を逃さず調理!秋鮭のクリームシチュー
鮭に含まれるビタミンB群は水溶性の栄養素で、水に溶け出す性質があります。でもシチューなどの煮込み料理なら、汁に溶けた栄養素までいただけます。
クリームシチューは乳製品を使うので、鮭のビタミンDにカルシウムをプラスして摂ることができます。カルシウムは不足しがちな栄養素。ビタミンDがカルシウムの吸収を促すことで、子どもからお年寄りまで家族の健康を支えるために役立つでしょう。
さらに、クリームシチューの彩りになるブロッコリーは、ビタミンCが豊富です。鮭のアスタキサンチンと、ブロッコリーのビタミンCで、ダブルの抗酸化作用が期待できますね。
「秋鮭のクリームシチュー*ごはん」
このレシピをチェック ⇒ https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1010027284/
【主菜】新玉ねぎとしめじ入り!鮭のホイル焼き
鮭と玉ねぎ、しめじで作る、ホイル焼きです。包み焼きにするため、栄養素やうま味を逃さずに調理できますね。さらに包み焼きにすると鮭がふっくらと仕上がるメリットも。
味付けに使うマヨネーズは、鮭と相性抜群。マヨネーズの脂質がビタミンD、ビタミンEの吸収を助けるメリットも期待できます。
玉ねぎのほかに、にんじん、ピーマン、コーンなど、お好みの野菜を入れても、おいしいですよ。マヨネーズに少量のみそを混ぜ、みそマヨネーズ味にしてもOK。いろいろなアレンジを楽しんでみてください。
「鮭のホイル焼き☆新玉ねぎとしめじ入り」
このレシピをチェック ⇒ https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1400005869/
【主菜】レモンでさっぱり!鮭とアボカドのおろし和え
鮭とアボカドのおろし和えは、洋風・和風どちらの献立にも合う副菜です。アボカドは「森のバター」といわれるほど植物性の脂質の多い果実。鮭と合わせて摂ると、脂溶性のビタミンの吸収がよくなりますよ。
こちらのレシピは、大根おろしとレモン汁でさっぱり仕上げるのが味付けのポイント。レモン汁のビタミンCと鮭のアスタキサンチンで、抗酸化作用がアップします。レモン汁は、アボカドの変色を抑える役割もあり、このレシピで欠かせない存在です。
「レモンでさっぱり!鮭とアボカドのおろし和え」
このレシピをチェック ⇒ https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1030020689/
【主菜】栄養バランス抜群!鮭のグラタン
塩鮭で手軽に作れるグラタンのレシピです。先にご紹介したクリームシチューもそうであるように、鮭はクリーム系の料理との相性がばっちり。グラタンに欠かせないチーズの脂質が、脂溶性の栄養素の吸収をサポートします。
ビタミンCたっぷりのブロッコリーが入り、鮭のアスタキサンチンと合わせて抗酸化作用も期待できますよ。ブロッコリーは食物繊維やミネラルも豊富。彩りだけでなく栄養バランスアップのために、どんどん取り入れてみてください。
「鮭のグラタン」
このレシピをチェック ⇒ https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1270004754/
鮭の栄養を余さず摂ろう!
鮭に含まれる栄養素と、栄養素を活かす食べ方、おすすめレシピなどをご紹介しました。レモン汁をかける、牛乳・乳製品を合わせる、脂質と摂る、皮も食べるという4つのポイントを意識するといいでしょう。鮭のクリームシチュー、ホイル焼き、グラタンなどがおすすめです。
レモン汁以外にもビタミンCを含む柑橘類やブロッコリーを組み合わせ、抗酸化作用アップを期待するのもあり。柑橘類を使うとさっぱりおいしくいただくことができ、ブロッコリーを加えると彩りまでアップするメリットも。ぜひ、試してみてくださいね。
【参考文献】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・書籍「一生役立つきちんとわかる栄養学」飯田薫子 寺本あい 監修 西東社
・たんぱく質 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-044.html
・良質なたんぱく質 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-036.html
・不飽和脂肪酸 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-031.html
(参照:2024/07/31)
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