和食と美容の関係
ユネスコの世界無形文化遺産にも登録され、世界的にも「ヘルシー」とい評価が高い和食。その和食の大きな特徴は2つあります。
1つ目は素材の持ち味を生かすということ。
そのため、和食では素材の味がわからなくなるほどの濃い味付けをするという調理法はほとんどありません。舌だけでなく、歯ごたえや香り、食感など五感を駆使して料理を「楽しむ」こと注力しているために満足感を得やすくなるのです。
2つ目は旬の食材で季節を感じながらいただくということです。
日本には四季があり、それぞれ旬の食材があります。旬の食材には1年の中で1番栄養が豊富に含まれていますので、美味しいということはもちろんですが、栄養面からみても内側から満たされる体作りに欠かせません。
特にファーストフードや食材の栽培方法、流通などの発展により、ほとんどの食材が1年を通して手に入れることができ、旬を感じることが難しくなっている今こそ体の声を聴いて旬の食材を摂り入れることが重要になってきます。
この秋オススメの美容食材
特に秋はおいしい食材がたくさん出てきますがその中でも美容面でオススメしたいのが「さんま」です。
さんまは青魚の仲間でDHAやEPAといった質の良い脂肪酸が含まれています。
「脂肪」という言葉を聞くと美容やダイエットの敵と思われがちですが、青魚に多く含まれる脂質は巡りをスムーズにする働きがあります。巡りが良くなると、老廃物を流し、必要な栄養や酸素を全身にいきわたらせることができるようになります。
その結果、お肌のくすみなどのトラブルの予防、血色の良いお肌作りに役立つのです。夏の紫外線に秋の乾燥が加わり、敏感になっているお肌には嬉しい食材なのです。
焼き魚でももちろんおいしくいただけますが、焼くと脂が落ちてしまうことを考えると、さんまの脂質を無駄なく摂るために一番良い方法はお刺身で食べること。新鮮なものが手に入ったときはぜひお刺身で食べることをオススメします。
お刺身でも焼き魚でも食べるときはカボスやだいだい、すだちなど季節の柑橘系の果汁を絞っていただくと香りも華やかにより一層おいしくいただけます。
五感をすべて使って食材をいただく和食で秋美容を始めてみませんか。
(テキスト:磯村 優貴恵)