日本人の食感に響く「もちもち」「もっちり」。ドーナツやパンなどでも、もちもち食感が人気です。もっちり食感のもとは、澱粉(でんぷん)です。水を加えて加熱すると、吸水して膨張することで、粘りの強い糊状になり、ご飯や餅の粘りやもちもち食感を生み出しています。ただし、微妙なもっちり感は、デンプンの種類によって異なってきます。
もちもち感を出すのによく使われる材料としては、ブラジルのパン「ポンデケージョ」やもちもち食感のドーナツなどに使われているタピオカデンプンが挙げられます。東南アジアで栽培されるキャッサバという植物の根茎から作られるタピオカデンプンは、もちもちして透明なのが特徴。つぶつぶしたタピオカパールはもちろん、今や日本古来の澱粉を代表するくず粉に替わり、わらびもちやくず餅などにも使われています。
ほかにも上新粉、浮き粉、米粉、白玉粉、片栗粉やコーンスターチなどがもちもち食感を生み出すもとになります。天ぷらの衣や小籠包や餃子の皮に取り入れれば、従来の配合のものより軽めでもっちりの食感が楽しめます。
また、もっちり溶けない不思議食感のトルコアイスの秘密素材は米粉。シンプルな材料で簡単に作れますので、ぜひ挑戦してみて下さい。お子さんに喜ばれること間違いなしです。また、外側カリッと中はもっちりの大根餅やじゃがいもパンケーキは、ブランチやおやつに最適。小さめに焼けばオードブルにもなるので、マスターしておくと重宝しますよ。