「もちもち」とした食感で古くから京都など関西圏で親しまれてきた生麩(なまふ)。上品な旨味、風味が楽しめますが、ちょっと割高感が否めませんでした。そんな時は、自分で手作りすればたっぷり生麩をいただけます。アレンジ料理やスイーツまで、生麩ならではのもちもち感を思う存分堪能してみましょう。
麩(ふ)は、グルテンが主原料の加工食品。グルテンは水で練った小麦粉に含まれているタンパク質で、「もち粉」を加えた生麩、焼き上げた焼き麩、中華料理などで使われる揚げ麩、煮た後に乾燥させた乾燥麩などがあり、それぞれ異なる食感があります。特に生麩は特有のもっちり食感も魅力です。ごま、ヨモギなどで風味や色をつけることもできます。
生麩の本場・京都では精進料理の重要な材料の一つです。もともとは肉食を禁じられていた禅僧にとって貴重なタンパク源であり、ベジタリアンの方には特におすすめの消化吸収の良い食材です。和菓子としては、笹で包んだ生麩饅頭が有名ですが、笹の香りがただようみずみずしい食感といつものお餅とは違う、滑らかで軽やかな風合いが好まれています。
生麩は、きな粉や黒蜜などをかけたり、白玉がわりに冷やしてぜんざいやあんみつ、パフェやアイスクリームに添えてもおいしくいただけます。今回は白玉粉を使う生麩の手作りレシピを伝授。白玉もち粉を入れない生麩は、シャキシャキ感のある食感になるそうなので、お好みの配合を見つけてください。揚げ出し、ステーキ、チーズ焼きなども、生麩を使えばお肉不要のヘルシー料理になりますよ!