ピンサは、古代ローマ時代に誕生した「ピザの原点」とされているメニューです。漂白強力粉を使う一般的なピザと異なり、小麦粉に大豆の粉や米粉をブレンドした生地がポイントです。楕円形に伸ばしてピザ同様、いろいろな具材をトッピングして焼き上げれば完成です。古代ローマでは、肉料理などの食器の代わりに平らなパンであるピンサが使われていたとされており、ラテン語の「押しつぶす＝ピンセ―レ」が転じて「ピザ」の語源になったと言われています。
ピザとの違いは、タンパク質の含有量の多い良質の小麦粉や大豆粉、米粉を使用している点です。食物繊維が豊富で、ヘルシーかつ消化の良い点も特筆すべき点でしょう。カリッと軽い食感もあり、ピザに代わるヘルシーフードとして、本家イタリアから飛び火してヨーロッパやアメリカでも話題。東京にもピンサを提供するレストランが登場しています。
ピンサの生地は、大豆粉や米粉が生み出す柔らかな口当たりとモチモチ感が楽しめます。素朴な風味と香ばしい焼き上がりが魅力のピンサは、トッピング素材の邪魔をしません。ピザソースやチーズにこだわらず、フルーツやハチミツ、フレッシュチーズなどと組み合わせたスイート系のトッピングでいただくのもおすすめです。
また、低カロリーのピザ生地をおからや豆腐、じゃがいもなど身近な材料で手軽に作れるレシピもあわせてご紹介します。ドイツ風で食物繊維たっぷりのふすま入りピザ生地も糖質制限している方にピッタリです。なお、いずれも柔らかめで崩れやすい生地なので、扱いは丁寧に。トッピングや材料の配合に応じて焼き時間を調整しましょう。底に薄く焦げ目がつく位までしっかり焼くのもおいしさのポイントです。