長芋と山芋はヤマノイモ科のヤマノイモ属ですが、種類は別。自然薯とも呼ばれる山芋は、日本原産で、独特な味わいの風味がよく、粘り気が強いのが特徴。山で自生しており、天然の芋として希少価値高く、価格も高めです。一方、長芋は中国原産。農家で栽培されており、比較的安価です。どちらもすりおろして「とろろ」として食べられますが、長芋は山芋に比べて水分が多く、粘り気が弱いため、シャキシャキの食感が活きる短冊切りの形で食べられることが多いようです。
長芋と山芋の栄養価の違いはほとんどありません。ビタミンやミネラル以外に、めかぶ、オクラ、モロヘイヤ、納豆などのネバネバ食材に多く含まれているムチンが含まれています。消化を助ける作用もあるので、食欲がないときに「とろろ」を食べるという習慣があるのも納得できますね。
栄養的にも似ている長芋と山芋ですが、調理法によって食感が大きく変化するのが特徴です。生ですりおろせばネバとろ、刻んだり、叩けばシャキシャキ、加熱すればほっこり、揚げればカリッ、すりおろして焼けばふんわりトロトロなどのいろんな食感が楽しめます。最近では特にグラタンが人気のようです。シンプルでサッと作れるレシピばかりでおつまみにも重宝しますので、ぜひともこの際、レパートリーを増やして下さい。