はちみつがダメな理由とは
使いやすく、自然そのままの食品で甘味も優しいので安心安全と思われがちな「はちみつ」ですが、1歳未満の赤ちゃんに与えるのは実はNG!その理由は、「ボツリヌス菌」という食中毒を起こす菌が含まれている可能性があるためです。
ボツリヌス菌は熱に強いため、そのまま食べるのはもちろん、加熱して食べることも1歳未満の赤ちゃんには危険です。自宅では使用しなければ安心ですが、外食時や市販の食品には原材料としてはちみつが含まれていることもあるため、1歳未満の場合はできるだけチェックしてあげましょう。
もし食べてしまったら?
もし、ボツリヌス菌を含んでいるはちみつを食べてしまったら・・・乳児ボツリヌス症という感染症になってしまう可能性があります。稀な感染症ではありますが、消化器官が未熟で、腸内細菌の環境が整っていない1歳未満の赤ちゃんには危険です。1歳以上になると腸内環境が整ってきて体内で菌が繁殖する可能性が低くなるため食べても大丈夫だと言われています。
乳児ボツリヌス症は1歳未満の赤ちゃんが罹ってしまうと便秘になる、元気がなくなる、おっぱいやミルクの飲みが悪くなるなどの症状が出てきます。気付かずに食べてしまっていたということもあるため、このような症状があったり、様子が気になる時は病院で診てもらいましょう。
はちみつの代用品は?
1歳未満でも離乳食に少し甘味を付けたい時がありますよね。そんな時はメープルシロップや砂糖を使うようにしましょう。メープルシロップはボツリヌス菌が含まれている危険もなく、天然のものなので赤ちゃんにぴったりです。液体なので使い勝手も良いですよ。
砂糖ももちろんOKですが、1点注意があります。それは、黒砂糖やきび砂糖は避けた方が良いということです。これらは精製されていないため、はちみつのように「ボツリヌス菌」が含まれている可能性があるのです。砂糖を使う際には上白糖など精製されたものをごく少量にしましょう。
身近な食材でも気を付けなくてはいけないものがたくさんあります。子どもを守るためにもしっかりと覚えておくと安心ですね!
(テキスト:上野 知佐)