初夏に到来する国産さくらんぼの旬。栽培に手間がかかるため、かなり高額になってしまいますが、是非旬のおいしさを味わいたいですね。近年ではアメリカ産の流通も増えて手軽に買えるようになりました。アメリカ産は甘味が強い一方、国産は上品で爽やかな甘酸っぱさが持ち味。
さくらんぼの呼称には、「さくらんぼ」「桜桃(オウトウ)」「チェリー」などありますが、「桜桃」は学術用語や木そのものや、木になっている果実のことを指し、「さくらんぼ」は収穫された果実、そして「チェリー」は缶詰を含む加工品や海外からの輸入果実のことを指すそうです。
バラ科サクラ属の果樹である「桜桃」は、明治元年に日本に渡来し、全国の果樹農家で試作されたそうですが、山形県以外ではほとんどが栽培に失敗してしまったそう。その結果、今では山形が全国生産量の7割ほどを占める「さくらんぼ王国」になっています。
さくらんぼがおいしくいただけるのは、実は収穫してから2、3日。冷蔵庫に長時間入れておくと甘味が薄れるので、食べる前に冷水にさっと通して冷やして召し上がるのがおすすめです。もしさくらんぼがたくさん入手できたら、フルーツグラタン風のクラフティやコンポートにして生食とは異なる味わいを楽しんでみてはいかがでしょう。タルトやゼリー、レアチーズなど、さくらんぼの持つキュートな見た目や色を愛でられるスイーツで期間限定の初夏の味を堪能してください。